マンション売却で売れない時の対処法【値下げ・2026年版】
売り出して3か月。内覧は数えるほどで、申込みはまだ一度もない。担当者からは「もう少し様子を見ましょう」と言われるけれど、このまま待っていていいのか分からない——。売れない理由を「景気」や「時期」のせいにしてしまうと、打つ手が見えなくなります。まずは何が起きているのかを、数字で確かめるところからです。
売れない原因は「価格」「見え方・広告」「売り方」の3つに切り分けられます。そのうえで取れる手は①値下げを実行する ②売り方を見直す ③買取保証を使う ④一旦取り下げるの4つです。大阪府の中古マンションは、2026年8月時点で売り出し中の平均㎡単価が成約した物件の約1.4倍(近畿レインズ)。1年前はこの差が2%しかありませんでした。多くの場合、最初に疑うべきは価格です。
- 売れない原因の切り分け方
- 値下げ・買取・取り下げ
- 大阪の在庫と成約の差
マンションが売れないとき、まず知っておきたい結論
先に結論をお伝えします。売れない原因は「価格」「見え方・広告」「売り方(媒介契約・担当会社)」の3つに切り分けられます。 そして、そこから取れる手は次の4つです。
| 打てる手 | 内容 | 主に効く原因 |
|---|---|---|
| ①値下げを実行する | 相場とのズレを埋める幅をまとめて下げる | 価格 |
| ②売り方を見直す | 写真・広告の作り直し、担当会社・媒介契約の変更 | 見え方・広告/売り方 |
| ③買取保証を使う | 期限までに売れなければ不動産会社が買い取る | 時期を確定させたいとき |
| ④一旦取り下げる | 媒介契約を更新せず販売活動を止め、仕切り直す | 事情が変わった/立て直したい |
順番が大事です。原因を確かめないまま値下げから入ると、下げても売れずに、下げた分だけ損をします。 価格は一度下げると戻せません。逆に、原因が価格なのに写真を撮り直しても、結果は変わりません。
そして、売れにくくなっているのはあなたの物件だけではありません。大阪府の中古マンションは、この1年で売り出し中の在庫が増え、成約件数は減っています。まずは市場全体のなかで自分の物件がどの位置にいるかを知るところからです。

今日押さえておきたい3つのこと
- 原因を3つに切り分ける — 価格なのか、見え方なのか、売り方なのか。ここを飛ばして手を打たない
- 打てる手は4つある — 値下げだけが答えではありません。買取保証も、一旦止めることも選択肢です
- 媒介契約の期間を確認する — 専任媒介は法律で最長3か月。その区切りが見直しのタイミングになります
査定から引き渡しまでの標準的な段取りは不動産売却の流れを6ステップで解説に、売却全体の入口は売却をお考えの方へにまとめています。この記事は、その標準的な進み方から外れてしまったときの立て直し方だけを扱います。
なぜ売れ残ると、さらに売れにくくなるのか
「もう少し待てば買い手が現れる」——そう考えたくなりますが、待つことそのものが不利に働くという構造があります。理由は2つ、価格の開きと、露出の低下です。
大阪の数字が示す「売れない」の正体
公益社団法人近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)のマンスリーレポートから、大阪府の中古マンションの数字を並べます。
| 大阪府・中古マンション | 2025年8月 | 2026年8月 |
|---|---|---|
| 成約件数 | 796件 | 753件(前年比−5.4%) |
| 成約の平均㎡単価 | 56.09万円 | 51.54万円(−8.1%) |
| 成約の平均価格 | 3,661万円 | 3,423万円(−6.5%) |
| 在庫(売り出し中)件数 | 11,082件 | 11,703件(+5.6%) |
| 在庫の平均㎡単価 | 57.30万円 | 72.97万円(+27.3%) |
| 在庫の平均価格 | 3,467万円 | 4,447万円(+28.3%) |
出典は公益社団法人近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)のマンスリーレポート No.165(2026年9月号・2026年8月分集計)です。
注目してほしいのは在庫と成約の㎡単価の差です。2026年8月は72.97万円と51.54万円で、約1.4倍の開きがあります。ところが1年前の2025年8月は57.30万円と56.09万円で、差はわずか2%でした。
言い換えれば、買い手が実際に払った額は1年で下がり(−6.5%)、売り手が付けた額は上がった(+28.3%)。この1年で起きたのは、そういうことです。同じ傾向は近畿圏全体でも出ています(成約の平均㎡単価−4.8%に対し、在庫の平均㎡単価+18.3%)。
ただし、この数字をそのまま「みんな4割高く売り出している」と読むのは正確ではありません。在庫の平均専有面積は60.95㎡、成約は66.40㎡で、広さの構成が違います(小さい住戸ほど㎡単価は高く出ます)。それでも平均築年数はほぼ同じで(在庫28年10か月・成約28年11か月)、1年前には差がほとんど無かったことを踏まえると、売れ残っている価格帯と、実際に売れている価格帯が離れてきているという読み方はできます。
売り出されている価格と、実際に売れている価格の距離。売れない理由を考えるとき、まず価格から疑うべき根拠がここにあります。

掲載が長引くと、そもそも見てもらえなくなる
もうひとつが露出です。同じ2026年8月、大阪府では新規登録が3,217件あったのに対し、成約は753件でした。直近1年で見ても、新規登録は月平均3,238件、成約は月平均882件です。売れ残った分がそのまま在庫に残るわけではなく、取り下げや掲載期限切れで市場から消えるものもありますが、在庫は1年前の11,082件から11,703件へ増えています(+5.6%)。
不動産ポータルサイトの検索結果は新着順で並べられることが多く、新しく登録された物件から先に目に触れます。毎月3,000件前後の新着が入るということは、先に載っている物件が、その分だけ後ろへ押し下げられていくということです。掲載が長くなるほど、検討者の画面に出てくる機会は静かに減っていきます。
在庫11,703件を、直近1年の平均成約ペース(月882件)で割ると約13か月分という計算になります(当社試算。これは市場全体の在庫量を表す目安であって、個別の物件が売れるまでの期間ではありません)。買い手が見きれない量の在庫が積み上がっている、ということです。そのなかで「待つ」という選択は、静かに順番を譲り続けることに近くなります。

反響件数・内覧件数から「いま何が起きているか」を読む物差しは不動産売却を高く売る方法と売り出し価格の決め方にまとめています。この記事は、その診断の結果を受けて「では何をするか」から始めます。
値下げを実行する——一気に下げるか、小刻みに下げるか
原因が価格だと分かったら、値下げです。ここで判断が要るのは「いくら下げるか」よりも、「どう下げるか」「いつ下げるか」のほうです。
小刻みな値下げは「値下げ待ち」を生みやすい
50万円ずつ、月に一度下げていく。よく見かける下げ方ですが、当社はおすすめしていません。
理由は、買い手側に「待てばまた下がる」と伝わってしまうからです。不動産ポータルサイトには価格の変更履歴が表示されるものがあり、検討者は過去の値動きを見ています。3か月で3回下がった物件は、「あと1か月待てば、もう50万円下がるのでは」と読まれます。そうなると、本来なら申し込んでいた人まで様子見に回り、下げているのに反響が増えないという状態に入ります。
値下げの効き目は、下げた瞬間の「新価格」としての見え方にかなりの部分を負っています。小刻みに削ると、その一回一回が弱くなります。下げると決めたなら、買主の検索条件の区切り(「〜3,000万円」といった刻み)をまたぐところまで、一度でまとめて下げるのが基本です。
いつ下げるか——媒介契約の区切りに合わせる
売れ残っている最中は、「もう少し様子を見ましょう」と言われ続けて、下げる日がいつまでも決まりません。ここで使えるのが媒介契約の有効期間です。専任媒介は法律で最長3か月(詳しくは後述の「一旦取り下げるという選択肢」で触れます)。その満了日が、「ここまでの結果を見て判断する」と決めておける区切りになります。
具体的には、満了の2〜3週間前に、①その期間の問い合わせ件数と内覧件数 ②内覧した方の反応 ③同じマンション・近隣で成約した事例——の3つを担当者に出してもらい、それを見て「更新して価格を下げる」「更新せず止める」「依頼先を変える」を決めます。下げると決めてから根拠を集めるのではなく、根拠を見る日を先に決めておく。判断が何か月も遅れるのを、これだけで防げます。

なお、下げられる限界は、ローン残債と、必要な手取りの2つで決まります。売却代金でローンを完済できないと、原則として抵当権を外せず引き渡しができません。この下限は、値下げを考え始めるより前に出しておくものです。
下げ幅そのものの決め方と下限の出し方は不動産売却を高く売る方法と売り出し価格の決め方に、売却代金がローン残債に届きそうにない場合の進め方は不動産売却でローン残債がある家も売れる?にまとめています。値下げの前に、必ず下限を確認してください。
売り方を見直す——広告と担当会社
原因が価格ではない、あるいは価格を直しても動かない。そのときに見るのが「売り方」です。ここは売主側から確認できることが意外に多いところです。
買う人の画面で、自分の物件を見る
まず、ご自身でポータルサイトを開いて、買主と同じ条件で検索してみてください。確認するのは次の4点です。
- 検索結果に出てくるか — 自分の物件の条件(エリア・価格帯・広さ)で検索して、実際に表示されるか
- 1枚目の写真は何か — 一覧で最初に見えるのは1枚目だけです。外観だけで室内が見えていないと、そこで選ばれません
- 写真の枚数と中身 — リビング・水回り・収納・眺望が揃っているか。10枚を切っていたら少なすぎます
- 間取り図とコメント — 間取り図が載っているか、コメントが他の物件と同じ定型文になっていないか
写真の撮り直しは、費用も時間もほとんどかかりません。値下げの前に試す価値がある数少ない手です。

法律で決まっている報告を、受け取れているか
担当会社を見直すかどうかの判断は、感情ではなく義務が果たされているかで見ると迷いません。宅地建物取引業法は、媒介契約を結んだ会社に次の義務を課しています。
| 義務の内容 | 根拠 |
|---|---|
| 専任媒介は2週間に1回以上、専属専任媒介は1週間に1回以上、業務の処理状況を報告する | 宅建業法34条の2第9項 |
| 購入の申込みがあったときは、遅滞なくその旨を依頼者に報告する | 同条第8項 |
| 専任媒介・専属専任媒介は指定流通機構(レインズ)へ登録し、登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡す | 同条第5項・第6項 |
この3つは特約で外すことができません(同条第10項で、これらに反する特約は無効とされています)。なお、定期報告とレインズ登録の義務があるのは専任媒介・専属専任媒介だけで、一般媒介にはありません(申込みがあったときの報告は、媒介契約の種類を問わず義務です)。
そのうえで、専任・専属専任で依頼しているのに報告が来ていない、レインズの登録を証する書面を受け取っていない——それは好き嫌いの問題ではなく、義務が果たされていないということです。担当を変えるか、会社を変えるかを考える十分な理由になります。

媒介契約3種類の違いや、会社を選び直すときの見極め方は不動産売却の業者選び方|後悔しない3つの基準にまとめています。
買取保証という選択肢
「いつ売れるか分からない」状態そのものが負担になっているなら、買取保証が選択肢に入ります。
仕組み——まず仲介、期限が来たら買い取り
買取保証とは、一定期間は通常どおり仲介で売却活動をして、期限までに買主が見つからなければ、あらかじめ決めておいた価格で不動産会社が買い取るという仕組みです。高く売れる可能性は残したまま、売れなかったときの着地点を先に確保する形になります。仲介期間は3か月程度が多いとされますが、期間も価格も会社によって異なります。法律で定められた制度ではなく、各社が提供するサービスです。
価格は仲介より下がる
最大の注意点がここです。買取価格は、仲介で売れた場合に想定される価格の7〜8割程度になるとされることが多い水準です。あくまで一般的に語られる目安で、物件・エリア・築年数・会社によって幅があります。
下がる理由ははっきりしています。買い取った会社はその後リフォームをして再販するため、リフォーム費用・登記や税金などの諸経費・会社の利益を引いた額でしか買えないからです。

| 比較項目 | 仲介で売る | 買取保証(買い取りになった場合) |
|---|---|---|
| 売却価格 | 市場価格で売れる可能性がある | 仲介想定の7〜8割程度とされることが多い |
| 売却時期 | 確定しない | 期限が決まっている |
| 仲介手数料 | かかる | 会社が買主になるためかからないのが一般的 |
| 内覧対応 | 期間中は必要 | 買い取りに移れば不要 |
| 引き渡し後の責任 | 契約不適合責任を負う | 免責の特約が結ばれることが多い |
引き渡し後の責任について補足します。宅建業法40条は、不動産会社が「自ら売主」となる売買について、契約不適合責任を民法より買主に不利にする特約を禁じています。買取は会社が買主になる取引なのでこの制限は及ばず、責任を免責とする特約が結ばれることが一般的です。売主から見れば、引き渡し後に不具合を指摘されるリスクが下がります。
買い取りになった場合に仲介手数料がかからないぶん、手取りは価格差ほどは開かないこともあります。手数料の計算は不動産売却の仲介手数料はいくら?費用の相場を、手取りがローン残債に届くかの確認はローン残債がある家の売却をご覧ください。
向く人・向かない人
向くのは、引き渡し時期を確定させたい方です。住み替え先の契約が決まっている、転勤の期日がある、相続の分割協議に期限がある——こうした場合、「いくらで売れるか」より「いつ現金になるか」のほうが重要になります。
向かないのは、手取りを最優先したい方です。時間に余裕があるなら、価格と見せ方を直して仲介で売り切るほうが、手元に残る金額は大きくなるのが一般的です。買取保証を検討するときは、買取価格を必ず書面でもらい、仲介で売れた場合の手取りと並べて比べてください。口頭の概算だけで決める話ではありません。

一旦取り下げるという選択肢
「今は無理に売らない」という判断も、立派な選択肢です。事情が変わった、価格を大きく見直す時間が欲しい、いったん賃貸も検討したい——そうした場合に取り下げを選べます。
専任媒介は最長3か月。更新は売主からの申し出
宅建業法34条の2第3項は、専任媒介契約の有効期間は3か月を超えることができないと定めています。これより長い期間を定めても、期間は3か月になります。更新は同条第4項で「依頼者の申出により」できるとされ、国土交通省の標準専任媒介契約約款も、更新するときは有効期間の満了に際して売主から不動産会社へ文書等で申し出ると定めています。
つまり、何もしなければ期間満了で契約は終わります。「解除」という強い手続きを取らなくても、更新の申し出をしないだけで販売活動を止められます。取り下げを考えるなら、まず媒介契約書で有効期間の満了日を確認するのが先です。
期間の途中でやめる場合——解除そのものは「費用の償還」
満了を待たずにやめたい場合。会社側に落ち度がない限り、途中でやめるのは会社との合意による解除になります。そして、解除そのものについて標準専任媒介契約約款が定めているのは、違約金ではなく「費用の償還」です。同約款14条は、不動産会社の責めに帰すことができない事由によって媒介契約が解除されたとき、会社は売主に対して契約の履行のために要した費用の償還を請求できると定めています。そして同条2項で、その費用の額は約定報酬額(=成功していれば受け取るはずだった仲介手数料)を超えることはできないとされています。実際に投じた広告費などの実費を精算する、という整理です。
会社側に誠実に業務を遂行する義務への違反などがあった場合は、売主から解除できると同約款17条に定められています。
違約金が出てくるのは「やめ方」を間違えたとき
ただし、同じ約款には違約金の定めもあります。依頼先を変えるつもりなら、ここが本当の注意点です。
| こうすると | 請求されうるもの | 根拠 |
|---|---|---|
| 有効期間内に、その会社以外の不動産会社に媒介・代理を依頼して売買契約を成立させた | 約定報酬額に相当する額の違約金 | 標準専任媒介契約約款12条 |
| 有効期間内、または満了後2年以内に、その会社の紹介で知った相手方と、その会社を外して契約した | 契約の成立に寄与した割合に応じた相当額の報酬 | 同約款11条 |
つまり、依頼先を変えたいならまず満了日を確認し、満了を待って更新しない——取り下げの話が期間の確認から始まるのは、このためです。期間の途中で別の会社へ移し、そのまま売買契約まで進めてしまうのが、いちばん高くつきます。
なお、これらはあくまで国土交通省が示す標準的な約款の内容です。実際の条件はお手元の媒介契約書と約款が正になります。媒介契約書には有効期間と解除に関する事項を記載することが宅建業法34条の2第1項5号で義務づけられていますので、必ずそこを読んでから動いてください。

再掲載するときの注意
取り下げて時間を置けば、掲載としての鮮度は戻ります。ただし、価格も見せ方も変えずに出し直せば、結果は前回と同じです。取り下げは「仕切り直しのための時間」であって、それ自体が解決策ではありません。再掲載までに、価格の下限・写真・依頼先のどれを変えるのかを決めておいてください。
再掲載の時期を選べるなら、買い手の動きが増える季節に合わせる手もあります。大阪の実データで見た動きやすい時期は中古マンションが出やすい時期は3月にまとめています。
よくある質問
売り出しから申込みまでは1〜3か月、準備から引き渡しまでの全体では3〜6か月が一般的な目安です。区切りとして分かりやすいのは専任媒介契約の満了(最長3か月)で、更新のタイミングが最初の見直し点になります。ただし判断は月数だけでなく、反響と内覧の件数で変わります。1か月経って反響がほとんど無いなら価格を、内覧はあるのに申込みが無いなら見せ方や条件を疑う、という切り分けです。
原因が価格であれば効きます。そうでない場合は、下げても結果が変わらないことがあります。レインズに登録されていない、写真が数枚しかない、検索結果に出てこない——こうした状態では、下げても見ている人が増えないからです。下げる前に、見え方と売り方の確認を済ませてください。
仲介で売れた場合に想定される価格の7〜8割程度とされることが多い水準ですが、物件・エリア・築年数・会社によって幅があり、決まった率があるわけではありません。買い取りになる場合は仲介手数料がかからないのが一般的なので、価格差だけでなく手取りで比べるのが正しい比較の仕方です。提示額は必ず書面で受け取ってください。
有効期間の満了で更新しない場合は、そもそも解除ではないので違約金の問題は生じません。途中でやめる場合も、解除そのものについて国土交通省の標準専任媒介契約約款が定めているのは違約金ではなく、会社の責めに帰すことができない事由による解除のときに、履行のために要した費用の償還を請求できるというものです(その額は約定報酬額が上限)。ただし、有効期間内に別の会社へ依頼して売買契約を成立させた場合は約定報酬額に相当する違約金、満了後2年以内でも、その会社の紹介で知った相手方と会社を外して契約した場合は報酬相当額を請求されることがあります(同約款12条・11条)。「やめて、すぐ別の会社へ」という動き方をするときは特にご注意ください。実際の扱いはお手元の媒介契約書と約款によりますので、動く前に契約書の「有効期間及び解除に関する事項」を確認してください。
複数の会社に重ねて依頼できる一般媒介の場合、法律上は有効期間の上限が定められておらず(国土交通省の標準一般媒介契約約款では3か月以内)、定期報告とレインズ登録の義務もありません。費用や違約金の扱いも専任媒介とは条文が異なります。ご自身がどの契約を結んでいるかは、媒介契約書の表紙で確認できます。
まとめ——売れない時は「原因の切り分け」から
売れない状態が続くと、どうしても「もっと下げるしかないのか」という一本道に思えてきます。けれど、打てる手は4つあり、どれを選ぶかは原因によって変わります。
- 原因は3つに切り分ける — 価格/見え方・広告/売り方。確かめずに値下げから入らない
- 値下げは、まとめて下げる — 小刻みな値下げは「待てばまた下がる」と読まれ、反響が鈍りやすくなります
- 買取保証は、価格と引き換えに時期を買う仕組み — 仲介想定の7〜8割程度とされることが多く、手取りで比較します
- 取り下げは、更新しないだけでできる — 専任媒介は最長3か月。解除そのものは費用の償還ですが、期間内に別の会社へ移すと違約金の対象になり得ます
大阪の数字が示しているのは、売り出されている価格と、実際に買われている価格が離れてきているという事実でした。まずはご自身の物件がその差のどちら側にいるのかを確かめる。そこからです。
売却全体の段取りを1枚で見直したい方は、下のチェックリストをお使いください。流れ・準備・必要書類・媒介契約の選び方に加えて、値下げ余地の設計や「売る前のリフォームは原則しない」といった判断の目安もまとめてあります。
この記事は売却実務の一般的な説明です。買取保証の期間・価格・条件は不動産会社ごとに異なりますので各社に、媒介契約の有効期間・解除・費用の扱いはお手元の媒介契約書と約款に、掲載中の物件の相場と価格判断は不動産会社にご確認ください。統計数値は近畿レインズ マンスリーレポート No.165(2026年9月号)によるもので、最新の数値は同機構の公表資料をご確認ください。




