マンション購入、何歳まで買える?年代別の注意点【2026年版】
「この歳から住宅ローンなんて、もう無理でしょうか」。50代・60代のお客さまから、いちばん多くいただくご質問です。物件は気に入っている。貯えもある。それでも年齢のひと言で、話が止まってしまいます。
マンションを買うこと自体に年齢制限はありません。壁をつくっているのは住宅ローンで、完済時年齢の上限(80歳未満が中心)と申込時年齢の上限(65歳未満・70歳未満が中心)の2つです。フラット35の借入期間は「80歳-申込時の年齢」(最長35年)が上限。つまり46歳から35年ローンが選べなくなり、その分だけ月々が重くなります。
- 購入に年齢制限はない
- 実質の壁は完済時年齢
- 46歳で35年が組めない
マンション購入は何歳まで?答えは「完済時年齢」で決まる
先に結論をお伝えします。マンションを買うこと自体に、法律上の年齢制限はありません。 現金で買うなら、80歳でも90歳でも購入できます。
年齢の壁をつくっているのは、住宅ローンのほうです。しかも効いてくるのは、多くの方が気にされる「いま何歳か」ではなく、「完済するとき何歳か」です。
国土交通省が毎年行っている「民間住宅ローンの実態に関する調査」では、金融機関が融資審査で考慮する項目のうち、いちばん多くの機関が挙げているのが「完済時年齢」で98.4%でした。年収(94.2%)よりも、勤続年数(93.9%)よりも高い。借入時の年齢(96.2%)より、完済時の年齢のほうが重く見られているということです。
その完済時年齢の上限として最も多いのが「80歳未満」。全期間固定のフラット35も、借入期間の上限を「80歳-申込時の年齢」(ただし最長35年)と定めています。
ここから素直に計算すると、こうなります。
- 45歳で申し込めば「80-45=35年」。最長の35年がぎりぎり選べます
- 46歳では34年。35年ローンが選べなくなる境目は46歳です
- 60歳なら20年、65歳なら15年
ひとつ注意があります。フラット35はこの「申込時の年齢」を1年未満切上げで数えます。 45歳3か月の方は「46歳」として扱われ、上限は34年です(住宅金融支援機構も、60歳3か月の方を「80歳-61歳=19年」と計算する例を示しています)。実務上は「45歳の誕生日を迎えるまでに申し込めば35年」とお考えください。
つまり「何歳まで買えるか」への実務的な答えは、「完済時80歳に間に合う返済期間で、月々を払い切れるかどうか」です。

- 購入そのものに年齢制限はない — 現金なら年齢は問われません。制限はローン側の条件です
- 実質の壁は完済時年齢 — 98.4%の金融機関が審査項目に挙げる最多項目。上限は80歳未満が中心です
- 46歳から35年が組めなくなる — 期間が短くなるぶん、同じ借入額でも月々が重くなります
この記事の年齢条件は、フラット35の公表条件と、国土交通省の調査に表れた民間金融機関の傾向をもとにした目安です。申込時年齢・完済時年齢の上限は、金融機関と商品ごとに異なります。実際に借りられる条件は、必ず取扱金融機関にご確認ください。
なぜ年齢がローンを縛るのか——「80歳ルール」の仕組み
完済時年齢の上限が、組める返済期間を決めている
仕組み自体は単純です。完済時の年齢に上限があるということは、借りられる年数が「上限年齢-いまの年齢」で頭打ちになるということです。
フラット35の条件は、こう書かれています。
「15年(申込みご本人または連帯債務者が満60歳以上の場合は10年)以上で、かつ、次の(1)または(2)のいずれか短い年数(1年単位)が上限となります。(1)「80歳」-「申込時の年齢(1年未満切上げ)」(2)35年」——住宅金融支援機構「【フラット35】ご利用条件」
この式に年齢を当てはめると、選べる借入期間はこう変わります。
| 申込時の年齢 | 80歳-年齢 | 選べる借入期間の上限 | 完済時の年齢 |
|---|---|---|---|
| 30歳 | 50年 | 35年 | 65歳 |
| 40歳 | 40年 | 35年 | 75歳 |
| 45歳 | 35年 | 35年 | 80歳 |
| 46歳 | 34年 | 34年 | 80歳 |
| 50歳 | 30年 | 30年 | 80歳 |
| 55歳 | 25年 | 25年 | 80歳 |
| 60歳 | 20年 | 20年 | 80歳 |
| 65歳 | 15年 | 15年 | 80歳 |
| 69歳 | 11年 | 11年 | 80歳 |
フラット35のご利用条件(2026年4月1日現在・完済時80歳・最長35年)から作成。申込時の年齢は1年未満切上げ。年収の50%を超えて合算した収入合算者がいる場合は、申込みご本人と収入合算者のうち高い方の年齢が基準になります
45歳までは35年をフルに選べて、46歳から1年ずつ削られていく。 これが「年齢の壁」の正体です。

期間が短くなると、月々はここまで変わる
では、期間が縮むと返済はどうなるか。借入2,500万円・年0.9%・元利均等返済で試算しました。
| 返済期間 | 月々の返済額 | 総返済額 | この期間が上限になる申込時年齢 |
|---|---|---|---|
| 35年 | 69,412円 | 約2,915万円 | 45歳まで |
| 30年 | 79,267円 | 約2,854万円 | 50歳 |
| 25年 | 93,091円 | 約2,793万円 | 55歳 |
| 20年 | 113,862円 | 約2,733万円 | 60歳 |
| 15年 | 148,527円 | 約2,673万円 | 65歳 |
年0.9%は当社が広告のローン試算に用いている表示金利で、フラット35の実際の適用金利ではありません。フラット35の借入金利は、借入期間(20年以下・21年以上)・融資率(9割以下・9割超)・加入する団信の種類などによって異なり、適用されるのは申込時ではなく資金受取時の金利です。上表は元利均等返済・ボーナス返済なし・全期間同じ金利が続くと仮定した概算です
同じ2,500万円でも、35年なら月69,412円、15年なら月148,527円。2.1倍の開きです。
ただし、見落とされがちな裏側もあります。総返済額は、期間が短いほうが少ない。 35年は約2,915万円、15年は約2,673万円で、その差は約242万円。利息を払う年数が短いぶん、支払う総額は減ります。年齢が上がって不利になるのは「月々の負担」であって、「支払う総額」ではありません。

団体信用生命保険の年齢も、もうひとつの関門になる
もうひとつ年齢が効いてくるのが、団体信用生命保険(団信)です。返済中に契約者が亡くなったときなどに、残りのローンが保険金で完済される仕組みで、多くの金融機関が加入を必須にしています。国土交通省の調査でも、健康状態を審査項目とした955機関のうち834機関が「団信加入が必要」と回答しています。
フラット35の新機構団信は、加入できるのが「満15歳以上満70歳未満の方」で、保障は「満80歳の誕生日の属する月の末日まで」。加入にあたっては告知書の記入が必要で、健康状態によっては加入できないことがあります。
つまり高齢での購入では、年齢そのものより先に「団信に入れるかどうか」が関門になることがあります。健康上の不安がある方は、物件を探しはじめる前にこの点を確認しておくと、無駄足が減ります。
ただし、行き止まりというわけでもありません。住宅金融支援機構は「健康上の理由その他の事情で団体信用生命保険に加入されない場合も【フラット35】をご利用いただけます」と公表しています(その場合の借入金利は、団信に加入する場合と異なります)。団信が通らなかったときの選択肢として、覚えておいてください。

金融機関が実際に見ている項目——年齢は「最重要」だが「唯一」ではない
年齢の話を続けてきましたが、審査は年齢だけで決まるわけではありません。国土交通省の調査から、審査項目を割合の高い順に並べます。
| 審査項目 | 考慮すると回答した機関の割合 |
|---|---|
| 完済時年齢 | 98.4% |
| 借入時年齢 | 96.2% |
| 健康状態 | 96.1% |
| 年収 | 94.2% |
| 勤続年数 | 93.9% |
| 担保評価 | 91.0% |
| 返済負担率 | 90.9% |
国土交通省「令和7年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」(令和8年3月公表・調査は令和7年10〜11月実施)より作成。審査項目について回答した994機関の集計

上位7項目のうち3つが、年齢と健康に関するものです。
ただし、上限の置き方は金融機関ごとにまちまち
同じ調査で、借入時年齢を審査項目とした956機関に具体的な上限を聞くと、「65歳未満」247機関、「70歳未満」194機関に対して、「その他」が477機関と最も多いという結果でした。「何歳まで」の線引きは、業界共通の1本ではないということです。
完済時年齢のほうも同じで、「80歳未満」が716機関と圧倒的に多い一方で、「85歳未満」と答えた機関も65あります。
1つの金融機関の回答だけで「年齢で断られた」と結論づけないことをおすすめします。年齢が上がるほど当たりは出にくくなりますが、条件は1本ではありません。
割合はいずれも「その項目を審査で考慮する」と回答した機関の比率で、年齢が上限に近ければ必ず否決されるという意味ではありません。年収・返済負担率・担保評価・自己資金の厚みなど、複数の要素を合わせて判断されます。
年代別に見る、マンション購入で意識したいポイント
| 年代 | 借入期間の上限(フラット35の80歳ルール) | 特に意識したいこと |
|---|---|---|
| 20代 | 35年 | 期間を目一杯取れる。先の変化を見込んで借入額を背伸びしない |
| 30代 | 35年 | 選べる幅がいちばん広い。教育費の山と返済の重なりを先に見る |
| 40代 | 35年(45歳まで)/31〜34年(46〜49歳) | 上限が削られはじめる。定年後に何年残るかを数える |
| 50代 | 21〜30年 | 月々が上がる前提で予算を組む。退職金の扱いを先に決める |
| 60代 | 11〜20年 | 申込時年齢の上限に当たりはじめる。団信の可否が実質の関門 |
| 70代 | 単独では申込不可(フラット35は満70歳未満が条件。親子リレー返済なら満70歳以上でも可) | 現金・親子リレー返済など、別の道から検討する |
年数は各年代の両端で計算した目安です。申込時の年齢は1年未満切上げのため、誕生日を過ぎると1年短くなることがあります
20代・30代——選択肢は広い。だからこそ借りすぎない
この年代の強みは、35年をフルに選べることです。同じ借入額でも月々をいちばん低く抑えられるので、「月々が払えるか」ではなく「いくら借りるか」で判断できる、数少ない時期です。
注意点は逆方向にあります。月々が軽く見えるぶん、借入額が膨らみやすい。35年で組むと、30歳の方は65歳、35歳の方は70歳まで返済が続きます。定年後にも返済が残る前提で、繰上返済の余地を残しておいてください。
転職・結婚・出産で家族構成が変わりやすい時期でもあります。物件の広さや立地の選び方は、中古マンション購入の注意点7つにまとめています。

40代・50代——「あと何年働けるか」から逆算する
40代に入ると、35年ローンの上限が現実の話になります。46歳で34年、50歳で30年。このあたりから、返済期間は「選ぶもの」ではなく「決まるもの」に変わります。
そして50代でいちばん多いご相談が、退職金の扱いです。「退職金で一括返済すればいい」とお考えの方は少なくありませんが、額も支給時期も、そのときになるまで確定しません。退職金を当てにした計画は、外れたときの逃げ場がありません。 退職金は繰上返済の「余力」として位置づけ、月々は退職金なしで払える水準に置く——私どもはこの順番をおすすめしています。
この年代が使える制度として住宅ローン控除もあります。年齢による制限はありませんが、「10年以上にわたり分割して返済する方法になっている」借入金であることが要件のひとつです(国税庁)。完済時年齢に合わせて返済期間を10年未満まで詰めると、この控除が使えなくなります。

60代・70代——団信と、物件の担保評価を先に見る
60代になると、申込時年齢の上限(「65歳未満」「70歳未満」が中心)に当たりはじめます。加えて、先ほどの団信の壁があります。
この年代で押さえていただきたいのは、審査の可否が物件側の条件にも左右されることです。担保評価を審査項目とする機関は91.0%。築年数の古いマンションは評価が伸びにくく、借入期間に影響することがあります。築年数の見方は中古マンションは築何年まで?で詳しく説明しています。
年齢が上がるほど、「ご自身の条件」と「物件の条件」の両方が審査に効いてきます。物件を決めてから慌てるより、探しはじめる前に借入の目安を取っておくほうが、結果的に早く進みます。
年齢の壁を理由に諦める前に検討したい4つの選択肢
1. 頭金を厚くして、借入額そのものを下げる
期間が縮むと月々が上がる——なら、借りる額を下げれば戻せます。
65歳で組める15年ローンの月々は、借入2,500万円なら148,527円ですが、2,000万円なら118,821円、1,500万円なら89,116円です(年0.9%・元利均等・前掲と同条件)。借入を500万円下げるごとに、月々が約3万円軽くなる計算になります。
ただし、手元の現金をすべて頭金に回すのは危険です。購入時には物件価格とは別に諸費用がかかります。内訳は中古マンションの諸費用はいくら?にまとめました。

2. 返済期間を短くして、完済時年齢を先に合わせる
完済時年齢が問題になるなら、期間を先に短く設定して条件のほうに合わせるという考え方もあります。月々は上がりますが、前掲の表のとおり総返済額はむしろ減ります(25年と15年の差は約120万円)。
3. 親子リレー返済——借入期間を「子の年齢」で組む
フラット35には「親子リレー返済」という仕組みがあります。子や孫(直系卑属)またはその配偶者で、定期的収入のある方を後継者として、返済を親子でリレーする方法です。
要点は、申込みご本人の年齢にかかわらず、後継者の申込時の年齢を基に借入期間を選べることにあります。住宅金融支援機構は、本人60歳3か月・後継者30歳3か月の場合、利用しなければ19年のところ、利用すれば最長35年を選べる例を示しています。満70歳以上の方でも申し込めます。
注意点もあります。後継者は借入当初から連帯債務者になります。お子さまにとっては「将来引き継ぐ約束」ではなく、最初から自分の借入です。お子さまご自身の住宅購入の計画にも影響します。家族の合意なしに進められる話ではありません。
4. 現金で買う/リ・バース60を検討する
いちばんシンプルなのは現金購入です。年齢も団信も関係ありません。住宅ローン控除は使えませんが、審査の関門はなくなります。
現金だけでは足りない場合、【リ・バース60】という選択肢もあります。借入申込日現在で満60歳以上の方が対象で、満50歳以上満60歳未満の方も融資限度額を下げて利用できます。住宅金融支援機構と提携する金融機関が扱う商品で、毎月の支払いは利息のみ。元金は契約者が亡くなったときに、相続人が一括返済するか、担保物件の売却で返済します。資金使途には住宅の購入(住替え)も含まれます。
こちらにも注意点があります。売却額で残債を賄えなかったときに、相続人が残りを返済しなくてよい「ノンリコース型」と、返済が必要な「リコース型」があります。どちらの型かで、ご家族に残るものがまったく変わります。
物件を決める前に、この4つのどれがご自身に合うかを整理しておくと迷いが減ります。申込から先の進め方は中古マンション契約の流れ7ステップをご覧ください。

よくある質問
組めるケースはあります。ただし条件は狭くなります。フラット35は申込時年齢が満70歳未満の方が対象で、借入期間の上限は「80歳-申込時の年齢」。65歳なら15年、69歳なら11年です。民間の金融機関も、借入時年齢の上限として「65歳未満」「70歳未満」を挙げる機関が多くなっています。加えて、団信に加入できるかどうかが関門になります。なお、親子リレー返済を使う場合は満70歳以上でも申し込めます。
一律の正解はありませんが、逆算の目安はあります。フラット35で最長35年を選べるのは45歳まで、46歳からは1年ずつ上限が削られ、同じ借入額でも月々は上がります。「月々をいくらまでなら無理なく払えるか」を先に決め、そこから借入額と時期を逆算するほうが、年齢だけで判断するより現実的です。
組めます。フラット35をはじめ多くの住宅ローンは、独身か既婚かを条件にしていません。年齢・年収・勤続年数・返済負担率などの審査項目は、独身でも家族がいる方でも変わりません。ただし収入合算や連帯債務による借入枠の拡大は使えないため、ご自身の年収だけで返済計画を組む点は意識しておくとよいでしょう。
現金で買う場合、年齢の制限はありません。ローンを使う場合は、完済時年齢の上限(80歳未満が中心)に収まる期間で、返済を続けられるかどうかが問われます。退職後の収入で払い切れる月々かどうかを、まず確かめてください。ローン以外では、リ・バース60のように、満60歳以上(一部は満50歳以上)の方向けの商品もあります。
この記事は住宅ローンの年齢条件についての一般的な説明です。申込時年齢・完済時年齢の上限、団信の加入可否、実際に借りられる金額と期間は、金融機関・商品ごとに異なります。正確な条件は取扱金融機関に、住宅ローン控除の要件は税務署にご確認ください。
まとめ——「何歳まで」ではなく「完済時に何歳か」で考える
- 購入そのものに年齢制限はありません — 現金なら年齢は問われません。壁をつくっているのは住宅ローンの条件です
- 実質の上限は完済時年齢 — 98.4%の金融機関が審査項目に挙げる最多項目で、上限は「80歳未満」が中心です
- 46歳から35年が組めなくなります — 期間が縮むぶん月々は重くなりますが、総返済額はむしろ減ります
- 年齢の壁には手当てがあります — 頭金を厚くする・期間を短くする・親子リレー返済・リ・バース60・現金購入
「もう歳だから」で止まっている方に、いちばんお伝えしたいのはここです。年齢は選択肢を狭めますが、結論ではありません。 可否を決めているのは「完済時80歳までに、払い切れる月々に収まるか」という1点で、そこは借入額・返済期間・自己資金で動かせます。
この記事は住宅ローンの年齢条件についての一般的な説明です。申込時年齢・完済時年齢の上限、団信の加入可否、実際に借りられる金額と期間は、金融機関・商品ごとに異なります。正確な条件は取扱金融機関に、住宅ローン控除の要件は税務署にご確認ください。




