本文へ移動
中古マンション購入

中古マンションの諸費用はいくら?内訳7項目と2026年の目安

物件価格と月々の返済額までは調べたのに、資料の「諸費用」という欄で手が止まっていませんか。だいたい物件価格の1割弱とは聞くものの、中身が分からないので自分の物件でいくらになるのか計算できない——その段階で予算組みが止まってしまう方は、とても多くいらっしゃいます。

中古マンションの諸費用はいくら?内訳7項目と2026年の目安
結論 — この記事の答え

中古マンションの諸費用は、物件価格の6〜8%を見ておけばまず足ります。2,000万円の物件なら約120万〜160万円です。内訳は仲介手数料・印紙税・登記費用・住宅ローン関連費用・火災保険料・固定資産税の精算金・入居準備費用の7項目(入居準備費用は別枠で15万〜30万円)。このうち金額がいちばん大きく動くのは住宅ローン関連費用です。

この記事でわかること
  • 諸費用の総額の目安
  • 内訳7項目と払う時期
  • 現金で用意する金額
読み終える頃には、7つの内訳と自分の物件での概算額、現金でいくら用意すればいいか、どのタイミングで払うのかまで見通しが立ち、そのまま資金計画に落とし込めるようになります。
公開: 更新: 読了目安:14分
代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川
宅地建物取引士|大阪市で中古住宅の売買仲介を担当

中古マンションの諸費用は「物件価格の6〜8%」——内訳は7項目

最初に結論をお伝えします。中古マンションを買うときの諸費用は、物件価格の6〜8%を見込んでおけば、まず足ります。2,000万円の物件なら約120万〜160万円、3,000万円なら約180万〜240万円という水準です。ここに、引っ越しや家具家電といった入居準備の費用が別枠で加わります。

内訳は、次の7項目に整理できます。

中古マンションの諸費用 7項目
  • ① 仲介手数料(不動産会社に払う)
  • ② 印紙税(売買契約書に貼る)
  • ③ 登記費用(登録免許税+司法書士報酬)
  • ④ 住宅ローン関連費用(事務手数料・保証料など)
  • ⑤ 火災保険料・地震保険料
  • ⑥ 固定資産税・都市計画税の精算金
  • ⑦ 引っ越し・家具家電などの入居準備費用
積み木のように積み上がった7段で諸費用の内訳7項目を表した図

では、実際に積み上げるといくらになるのか。大阪市内でよくある条件で計算してみます。

前提: 物件価格2,000万円(個人が売主・専有面積55㎡・築25年)/住宅ローン1,800万円(頭金200万円)/固定資産税評価額は建物500万円・土地の持分400万円/8月末引き渡し/その物件の固定資産税・都市計画税の年税額10万円

項目金額計算の根拠
① 仲介手数料72万6,000円(2,000万円×3%+6万円)×1.1
② 印紙税1万円契約金額1,000万円超5,000万円以下の軽減後税額
③ 登記費用約19万2,000円登録免許税9万3,000円+司法書士報酬 約9万9,000円
④ 住宅ローン関連費用39万6,000円事務手数料 定率型 1,800万円×2.2%の場合
⑤ 火災保険料約5万円5年一括・地震保険なしの場合の一例
⑥ 固定資産税等の精算金約5万8,000円年税額10万円・4月1日起算・8月末引き渡し
①〜⑥の合計約143万円物件価格の約7.2%
⑦ 入居準備費用別枠(15万〜30万円程度)引っ越し・カーテン・照明・クリーニングなど

①〜⑥の合計は約143万円、物件価格の約7.2%でした。6〜8%の目安のちょうど真ん中あたりに収まります。

大阪市の水準に当てはめてみると、実感が湧きやすいかもしれません。近畿圏不動産流通機構の季刊レポートによれば、2026年4〜6月期に大阪市で成約した中古マンションの平均価格は4,523万円(平均専有面積60.86㎡・平均築年数25.75年)でした。この価格帯なら、諸費用は270万〜360万円ほど見ておくことになります。

⑦の入居準備費用だけは、①〜⑥とは性格が違います。①〜⑥が「取引そのものにかかる費用」なのに対し、⑦は「新しい暮らしを立ち上げる費用」です。ただし出ていく財布は同じなので、予算を組むときは⑦も忘れずに足しておいてください。

マンション群のスカイラインと、物件価格に対する諸費用の割合を面積で示した円の図

なぜ諸費用は物件価格を見ているだけでは分からないのか

なぜ「だいたい1割弱」までは知られているのに、自分の物件でいくらになるかが計算できないのか。理由は3つあります。

1つ目は、金額の決まり方がバラバラだからです。 ①仲介手数料は物件価格に連動します。②印紙税は契約金額の区分で決まります。③登記費用は固定資産税評価額と借入額で決まり、④住宅ローン関連費用は借入額と金融機関の方式で決まります。⑤火災保険料は建物の構造や補償内容で、⑥精算金は引き渡し日で変わります。物件価格ひとつで全部が決まるわけではないので、資料の価格欄をいくら眺めても総額は出てきません。

2つ目は、ローンに組み込める費用と現金が必要な費用が混ざっているからです。 最近は諸費用をローンに組み込める商品も増えましたが、すべてが対象になるとは限りません。特に契約時に払うものは、決済より前なのでローンの実行が間に合わず、現金で用意することになります。総額だけ分かっても「で、手元にいくら要るの?」の答えにはならない、というわけです。

1つの家から性質の異なる4本の線が伸び、諸費用ごとに金額の決まり方がバラバラであることを示した図

3つ目は、払うタイミングが3回に分かれているからです。 全額を決済日に一度に払うわけではありません。時期ごとに整理すると、次のようになります。

時期主に払うものお金の出し方
売買契約のとき手付金(売買代金の一部)/②印紙税/①仲介手数料の半金(会社による)原則すべて現金
決済・引き渡しのとき①仲介手数料の残金/③登記費用/④住宅ローン関連費用/⑤火災保険料/⑥精算金ローンに組み込める場合あり。組み込めない分は現金
入居後⑦引っ越し・家具家電など/不動産取得税(半年前後で納税通知が届く)原則すべて現金

ここで注意していただきたいのが、手付金です。手付金は諸費用ではなく売買代金の一部で、決済のときに代金へ充当されます。ただし契約の場で現金(または振込)で動かすお金であることに変わりはありません。金額は売買代金の5〜10%程度とすることが多く、2,000万円の物件なら100万〜200万円です。「諸費用の120万円だけ用意すればいい」と考えていると、契約の段階で足りなくなります。

契約から引き渡しまでの全体の流れは、中古マンション契約の流れをまとめた記事で7ステップに整理しています。

不動産取得税は、引き渡しから半年前後たってから納税通知書が届きます。忘れた頃に来る費用なので、諸費用の予算とは別に取り分けておくと安心です。一定の要件を満たす住宅には軽減措置があり、条件によっては税額がゼロになることもあります。

時間軸上の3つの節目に大きさの違う袋を配置し、支払いが3回に分かれることを示した図

契約のときにかかる費用——①仲介手数料・②印紙税

ここからは7項目を1つずつ見ていきます。まずは売買契約の場面で発生する2つです。

① 仲介手数料——「物件価格×3%+6万円+消費税」が上限

諸費用のなかでいちばん金額が大きいのが仲介手数料です。物件価格が400万円を超える場合、不動産会社が受け取れる上限は次の式で計算します。

仲介手数料の上限 = 物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税

2,000万円の物件なら「2,000万円×3%+6万円=66万円」に消費税を足して72万6,000円です。この上限は宅地建物取引業法にもとづく国の告示で決められており、これを超えて請求することはできません。

ここで押さえておきたいのは、これは上限であって定価ではないということです。上限より安くする分には制限がないため、会社によって満額のところも、半額のところもあります。諸費用のなかで最大の項目であり、かつ不動産会社の方針で差が出る項目でもあるので、見積もりを受け取ったら、まずここを確認してください。

支払い方は、契約時に半金・決済時に残金という分け方が一般的ですが、決済時に一括とする会社もあります。契約の前に確認しておくと、契約日に用意する現金の額を間違えずに済みます。

なお、物件価格が800万円以下の場合は「低廉な空家等の特例」という別のルールがあり、上の式より高くなることがあります。計算の詳しい話や早見表は、仲介手数料の記事にまとめています。

天井の線と3本の棒グラフの高さの差で、上限と実際の金額の幅を示した図

② 印紙税——売買契約書に貼る。2,000万円の契約なら1万円

売買契約書には収入印紙を貼って納める印紙税がかかります。金額は契約金額の区分で決まり、令和9年(2027年)3月31日までに作成される契約書には軽減措置が適用されます。

契約金額印紙税額(軽減後)
100万円超 500万円以下1,000円
500万円超 1,000万円以下5,000円
1,000万円超 5,000万円以下1万円
5,000万円超 1億円以下3万円

大阪市の中古マンションはほとんどが「1,000万円超5,000万円以下」の区分に入るので、1万円と覚えておけばおおむね足ります。諸費用のなかでは小さな項目です。

売買契約書は売主・買主が1通ずつ保管するため、それぞれが自分の分の印紙を負担するのが一般的です。契約書を1通だけ作成して買主が原本、売主がコピーを持つ形にすれば印紙は1通分で済みますが、扱いは取引ごとに異なります。契約前に仲介会社へ確認してください。

リビングのテーブルで書類にペンを添えて向き合う2人の手元を写した写真

ローンと登記にかかる費用——③登記費用・④住宅ローン関連費用

次は決済・引き渡しの場面でかかる2つです。この2つは借入額に連動して動きます。

③ 登記費用——登録免許税+司法書士報酬

買った物件を自分の名義にする「所有権移転登記」と、住宅ローンの担保を設定する「抵当権設定登記」の費用です。中身は税金(登録免許税)司法書士への報酬の2つに分かれます。

まず登録免許税です。税率は次のとおりで、一定の要件を満たす住宅には軽減措置があります。

登記の種類課税標準本則税率軽減税率
土地の所有権移転固定資産税評価額2.0%1.5%(令和11年3月31日まで)
建物の所有権移転固定資産税評価額2.0%0.3%(令和9年3月31日まで)
抵当権の設定借入額(債権金額)0.4%0.1%(令和9年3月31日まで)

先ほどの前提(建物の評価額500万円・土地の持分400万円・借入1,800万円)で計算すると、建物1万5,000円+土地6万円+抵当権1万8,000円で、登録免許税は9万3,000円になります。

ここに司法書士への報酬が加わります。日本司法書士会連合会が2024年3月に実施した報酬アンケートでは、売買による所有権移転登記の報酬は平均56,678円、抵当権設定登記の報酬は平均42,699円でした。買主は両方を依頼することが多いので、合わせて10万円前後を見ておくとよいでしょう(金融機関での決済に立ち会うための出張が入るなど、事案によってはこれより上振れします)。登録免許税と合わせて、約19万円という計算です。

建物と抵当権の軽減措置には要件があります。自分が住むために取得すること/床面積50㎡以上であること/取得後1年以内に登記することに加え、中古住宅の場合は昭和57年(1982年)1月1日以後に建築されたものであることが求められます。それより古い建物でも、耐震基準適合証明書などを用意できれば適用を受けられます。また、税額の計算に使う「固定資産税評価額」は売買価格とは別物で、一般に売買価格より低い金額です。

家に名札のタグと鎖・錠前が結びつけられ、名義と担保の登記を示した図

④ 住宅ローン関連費用——ここがいちばん金額が動く

諸費用の総額が人によってばらつく最大の理由が、この項目です。住宅ローンを借りるときにかかる費用には、事務手数料保証料団体信用生命保険料の3つがあります。

事務手数料には2つの型があります。借入額に関係なく一定額を払う定額型(3万〜5万円程度が目安)と、借入額に料率を掛ける定率型(借入額×2.2%とする金融機関が多い)です。1,800万円を借りる場合、定額型なら5万円前後、定率型なら約39万6,000円。同じ借入額でも35万円近い差が出ます。

保証料は、保証会社に払う費用です。一括前払い(外枠方式・借入額×2.2%程度が目安)と、金利上乗せ(内枠方式・年0.2%程度が目安)の2つの払い方があります。一般に、事務手数料が定率型の商品は保証料が不要、定額型の商品は保証料が必要という組み合わせになっています。

団体信用生命保険料は、多くの金融機関で金利に含まれており、別途の支払いは不要です。がん保障などの特約を付ける場合は、金利が0.1〜0.3%程度上乗せされるのが一般的です。

費用初期費用が大きい型初期費用が小さい型
事務手数料定率型(借入額×2.2%)定額型(3万〜5万円)
保証料不要(事務手数料に含まれる)外枠方式なら一括前払い/内枠方式なら金利に上乗せ
1,800万円借りた場合の初期費用約40万円約5万円(内枠方式の場合)

初期費用だけを見れば「定額型+金利上乗せ」が有利に見えます。ただし上乗せ分は返済期間を通じて払い続けるので、総支払額まで含めると必ずしも安いとは限りません。初期費用と総支払額の両方を、同じ借入額・同じ返済期間で並べて比べてください。どちらが有利かは、借入額・返済期間・繰り上げ返済をするかどうかで変わります。金融機関ごとに条件が異なるので、検討している銀行の商品説明書で確認するのが確実です。

大きな塊と小さな塊で釣り合うシーソーと、細かい粒の列で定率型と定額型の違いを示した図

入居に向けてかかる費用——⑤火災保険・⑥精算金・⑦入居準備

残る3つは、引き渡しから入居にかけて発生する費用です。

⑤ 火災保険料・地震保険料——ローンを使うなら加入が前提

住宅ローンを利用する場合、火災保険への加入は実質的に必須です。たとえば【フラット35】では、返済終了までの間、借入対象の住宅に火災保険(または火災共済)へ加入することが条件として定められており、保険金額は借入額以上(借入額が評価額を超える場合は評価額)とされています。火災保険の保険期間は最長5年のため、返済が終わるまでの間に期間が満了したら、更新または新規加入の手続きが必要です。民間の金融機関でも、同様に加入を求められるのが一般的です。

一方、地震保険への加入は任意です(【フラット35】の融資条件にも地震保険は含まれていません)。ただし地震保険は単独では契約できず、火災保険とセットで加入する仕組みになっています。付けるかどうかは、建物の構造や立地、ご自身の備え方で判断してください。

保険料は建物の構造・専有面積・補償内容・契約年数で変わるため、一律の相場は出せません。マンション(鉄筋コンクリート造)は木造より保険料が低く抑えられる傾向があり、5年一括契約で数万円程度に収まるケースが多いところです。必ず複数社で見積もりを取ってください。同じ補償内容でも会社によって差が出ます。

⑥ 固定資産税・都市計画税の精算金——関西は4月1日起算

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日時点の所有者に1年分が課税されます。年の途中で売買しても納税義務者は売主のままで、買主に納付書は届きません。

とはいえ、引き渡し後は買主が住んでいるわけですから、そのままでは不公平です。そこで実務では、引き渡し日を境に年税額を日割りで按分し、買主が売主へ「精算金」として支払う取り扱いが定着しています。これは法律上の義務ではなく商慣習である点が、ひとつのポイントです。

もうひとつのポイントが、起算日です。日割りの起点をいつに置くかには2つの流儀があり、関東は1月1日、関西は4月1日とするのが一般的です。大阪の売買では4月1日起算が使われることが多く、同じ物件・同じ引き渡し日でも、起算日が違えば買主の負担額は変わります。

年税額10万円の物件を8月末に引き渡す場合、4月1日起算なら買主の負担期間は9月1日から翌年3月31日までの212日となり、精算金は約5万8,000円です。

税額そのものの計算方法や、起算日による差額の具体例は、固定資産税の記事で詳しく解説しています。

精算金は住宅ローンの融資対象に含められないことが多く、決済時に現金で用意する必要があります。金額はそれほど大きくありませんが、当日になって慌てないよう、事前に金融機関へ確認しておいてください。

横長の帯が区切り線の位置で色分けされ、引き渡し日を境に負担する人が変わることを示した図

⑦ 引っ越し・家具家電などの入居準備費用

最後は、暮らしを立ち上げるための費用です。引っ越し代、カーテンや照明の購入費、入居前のハウスクリーニング代、鍵の交換費用などが含まれます。合わせて15万〜30万円程度を見ておくと、大きく外れることは少ないはずです。

金額の幅が出やすいのは引っ越し代です。荷物の量と距離のほか、時期でも変わります。3月から4月にかけての繁忙期は料金が上がるため、時期を選べるなら少しずらすだけで抑えられます。

鍵の交換については、費用負担のルールが決まっているわけではありません。中古マンションでは前の所有者や関係者が合鍵を持っている可能性が残るため、買主の負担で交換しておくのが安心です。入居前にやっておきたいことは入居前準備の記事に7つまとめてあります。

⑦は削ろうと思えば削れる費用です。ただし、削りすぎると入居後の暮らしにそのまま響きます。①〜⑥は金額がほぼ決まってしまう費用なので、予算を調整するならここではなく、物件価格そのものを見直すほうが効果は大きくなります。価格の交渉余地については値引き交渉の記事をご覧ください。

引っ越し当日、段ボール箱が積まれた家具のないリビングを写した写真

よくある質問

Q諸費用はいつ払いますか?
A

3回に分かれます。売買契約のときに印紙税と(会社によって)仲介手数料の半金、決済・引き渡しのときに仲介手数料の残金・登記費用・住宅ローン関連費用・火災保険料・固定資産税等の精算金、入居後に引っ越し代などです。加えて、契約のときには売買代金の一部として手付金も動きます。契約時に払うものは決済より前なのでローンの実行が間に合わず、現金で用意することになります。

Q諸費用も住宅ローンに組み込めますか?
A

諸費用をローンに組み込める商品はありますが、すべての金融機関で扱っているわけではなく、対象になる費用の範囲も商品ごとに異なります。特に固定資産税等の精算金は融資対象に含められないことが多く、また契約時に払う費用は決済より前に発生するため、ローンの実行が間に合わず現金で用意することになります。「諸費用も借りられるから現金は不要」とは考えず、少なくとも契約時に必要な分は現金で用意しておくのが安全です。実際にどこまで組み込めるかは、事前審査の段階で金融機関に確認してください。

Q諸費用を抑える方法はありますか?
A

現実的に効くのは2つです。1つは仲介手数料で、諸費用のなかで最大の項目でありながら、上限が決まっているだけで下限はないため、会社によって差が出ます。もう1つは住宅ローンの選び方で、事務手数料が定率型か、定額型+保証料を金利に上乗せするかによって、初期費用が数十万円変わります。ただし金利に上乗せした分は返済期間を通じて払い続けるので、後者は総支払額まで見て判断してください。逆に、印紙税・登録免許税は税額が法令で決まっており、抑えようがありません。

Q現金がいくら用意できていれば購入を進められますか?
A

物件価格・借入額・金融機関の商品によって変わるため一概には言えませんが、手付金(売買代金の5〜10%程度)+契約時の諸費用は、少なくとも現金で必要になります。2,000万円の物件なら、契約の段階で100万〜200万円程度が動く計算です。頭金を入れずに購入する場合でも、この部分は必要になると考えておいてください。具体的な必要額は、検討している物件と借入条件が決まった時点で計算できます。

Q中古マンションと新築マンションで諸費用は違いますか?
A

大きな違いは仲介手数料です。新築マンションは売主(分譲会社)から直接購入する形が多く、その場合は仲介手数料がかかりません。中古マンションは仲介会社を通すのが一般的なため、その分だけ諸費用の総額が上がります。一方、登録免許税の軽減措置は新築のほうが税率が低く設定されているなど、項目ごとに有利・不利は分かれます。

まとめ——7項目を「契約時 → ローン・登記 → 入居準備」の順に押さえる

この記事の要点
  • 中古マンションの諸費用(①〜⑥)は物件価格の6〜8%が目安。2,000万円の物件なら約120万〜160万円で、実際に積み上げると約143万円(約7.2%)になった。⑦入居準備費用は別枠で15万〜30万円を足す
  • 内訳は①仲介手数料 ②印紙税 ③登記費用 ④住宅ローン関連費用 ⑤火災保険料 ⑥固定資産税等の精算金 ⑦入居準備費用の7項目
  • いちばん金額が動くのは④住宅ローン関連費用。事務手数料が定率型か、定額型+保証料を金利に上乗せするかで、1,800万円の借入なら初期費用に35万円近い差が出る
  • 支払いは契約時・決済時・入居後の3回に分かれる。契約時に払うものはローンが間に合わないため現金が必要。手付金(売買代金の5〜10%程度)も忘れずに

諸費用が分かりにくいのは、金額の決まり方が項目ごとにバラバラだからです。物件価格に連動するもの、契約金額の区分で決まるもの、評価額で決まるもの、借入額で決まるもの——物件価格ひとつでは決まらないので、資料の価格欄を眺めていても総額は出てきません。

だからこそ、7項目を1つずつ当てはめて足し算するのが、いちばん確実で早い方法です。この記事の①〜⑦の順に、ご自身の物件価格と借入額を当てはめてみてください。

LINEでお配りしている「中古マンション購入 費用・税金まるごと早見表」は、この7項目の目安額と、購入後にかかる税金を1枚にまとめたものです。物件価格を当てはめるだけで概算が出せるので、資金計画を立てる段階でお使いいただけます。

この記事は費用と税制の一般的な説明です。税率や軽減措置の適用期限は改正されることがあり、金融機関の手数料・保険料は商品ごとに異なります。正確な金額は、仲介会社・金融機関・司法書士にご確認ください。

代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川

株式会社ファンズハウス代表。大阪市を中心に中古マンション・中古戸建ての売買仲介を行っています。専門用語をできるだけ使わず、購入前に知っておきたい情報を実務目線で発信しています。