中古マンションの鍵交換はいつ?入居前準備7つ【2026年版】
売買契約を終え、引き渡しの日が近づいてきたけれど、「引っ越しまでの間に、自分で何を準備すればいいんだろう」と急に不安になっていませんか。特に「鍵交換って本当に必要?費用は?いつやればいい?」は、多くの方が最初にひっかかる疑問です。
結論、鍵交換は法律上の義務ではありませんが強くおすすめします。費用の目安は業者依頼で1万5千円〜3万円程度、タイミングは引き渡し当日〜入居前の1週間以内が目安です。そして鍵交換は、引き渡しから入居までにやること7つのうちの1つにすぎません。全体を先に知っておけば、直前に慌てずに済みます。
- 入居前準備7つの全体像
- 鍵交換の費用相場と流れ
- ライフライン・手続きの期限
入居前にやることは3場面・7つ——鍵交換は「強く推奨」・費用は5千円台〜
最初に結論からお答えします。中古マンションの引き渡しから入居までにやることは、「鍵・防犯」「ライフライン・引っ越し」「お金・手続き」の3つの場面・7項目に整理できます。
いちばん気になっている鍵交換についてまず即答すると、法律で義務づけられたものではありませんが、防犯の観点から強くおすすめします。理由は次の章で説明しますが、前の所有者や工事に関わった業者が合鍵を持っている可能性を、新しい所有者の側からは完全には把握できないためです。費用は自分で交換すれば5千円台〜、業者に依頼した場合の目安は1万5千円〜3万円程度。タイミングは引き渡し当日から、入居までの1週間以内が目安です。
- ① 鍵交換(鍵・防犯)
- ② 管理組合への届出(鍵・防犯)
- ③ 電気・ガス・水道の使用開始手続き(ライフライン・引っ越し)
- ④ 引っ越し業者の手配(ライフライン・引っ越し)
- ⑤ 火災保険の加入(お金・手続き)
- ⑥ 住所変更等の行政手続き(お金・手続き)
- ⑦ 入居前の室内点検・清掃(お金・手続き)
7つを時期の目安つきで一覧にすると、次のようになります。
| 場面 | 項目 | 時期の目安 |
|---|---|---|
| 鍵・防犯 | ① 鍵交換 | 引き渡し当日〜入居前1週間以内 |
| 鍵・防犯 | ② 管理組合への届出 | 引き渡し後、なるべく早めに |
| ライフライン・引っ越し | ③ 電気・ガス・水道 | ガスは開栓予約を数日〜1週間前までに |
| ライフライン・引っ越し | ④ 引っ越し業者の手配 | 繁忙期(3月等)は1か月以上前に |
| お金・手続き | ⑤ 火災保険の加入 | 決済日(引き渡し日)まで |
| お金・手続き | ⑥ 住所変更等の行政手続き | 引っ越し後14日以内 |
| お金・手続き | ⑦ 室内点検・清掃 | 引き渡し後すぐ |
時期の目安はあくまで一般的な進行の場合です。リフォームを挟む場合や、引き渡しと入居の日を大きくずらす場合は、この順番どおりに進められないこともあります。ご自身のスケジュールに当てはめて、無理のない順番に調整してください。

なぜ入居前の準備は「順番」を決めておかないと詰まるのか
7項目それぞれの解説に入る前に、なぜ順番を先に決めておくべきなのか。理由は3つあります。
引き渡し日から入居(引っ越し)日までは、実務上は1〜2週間程度しかないケースが多いのが実情です。契約から引き渡しまでの流れ(重要事項説明・売買契約・決済など)は契約の流れの記事にまとめていますが、その最終ステップである決済・引き渡しが終わった時点から、今回の7項目がまとめて動き出します。短い期間に、鍵・ライフライン・引っ越し業者・保険・行政手続きという性質の異なるタスクが同時並行で発生するため、行き当たりばったりで着手すると、どれかが期限ぎりぎりになりがちです。
さらに厄介なのは、後回しにすると生活そのものが止まってしまうタスクが混じっていることです。たとえば電気が止まったままでは新居で夜を過ごせませんし、鍵が前の所有者のまま入居してしまうと、防犯上の不安を抱えたまま暮らし始めることになります。逆に、火災保険の加入のように「引き渡し日までに終えておかないと、そもそも決済が進められない」という、順番を間違えられないタスクもあります。
だからこそ、7項目を「鍵・防犯」「ライフライン・引っ越し」「お金・手続き」の3場面に分けて、場面ごとに何を・いつまでにやるかを先に押さえておくことが、直前で慌てないいちばんの近道です。

鍵・防犯まわり——まず住まいの安全を新しくする
3つの場面のうち、最初に着手したいのが鍵・防犯まわりの2項目です。
① 鍵交換——費用相場と依頼先の選び方
中古マンションでは、前の所有者だけでなく、内覧に立ち会った仲介業者や、リフォーム工事に関わった業者などが、合鍵を持っている可能性があります。「誰が何本の合鍵を持っているか」を新しい所有者の側から正確に把握することはできません。だからこそ、法律上の義務ではないものの、鍵交換は防犯の基本として強くおすすめします。
費用は交換方法によって差があります。
| 交換方法 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自分で交換(シリンダーのみ購入) | 部品代5千〜2万円程度 | 部品代のみで済むが、取り付けの技術と工具が必要 |
| 鍵業者・リフォーム会社に依頼 | 部品代+作業費で1万5千〜3万円程度 | 種類を問わず対応。即日対応の業者も多い |
| ディンプルキー等、防犯性の高い鍵への交換 | 部品代1万5千〜3万5千円程度+作業費 | ピッキングに強く、防犯性を重視する方向け |
オートロック付きのマンションで、エントランスの解錠システムと玄関の鍵が連動しているタイプの場合、専有部分のシリンダー交換だけでは済まず、管理組合や管理会社との調整が必要になることがあります。事前に管理会社へ確認しておくと安心です。
タイミングは、引き渡しを受けて鍵を受け取った当日から、入居するまでの間が目安です。入居前に空室の状態で交換できると、立ち会いの調整がしやすくなります。
- 必要なもの: 交換したい鍵のタイプの希望・(オートロック連動の場合)管理会社への事前確認
- お金: 5千円台〜4万円台が目安(鍵の種類・依頼先による。ディンプルキー等の防犯性の高い鍵は上振れしやすい)
- 所要の目安: 業者依頼なら作業自体は30分〜1時間程度

② 管理組合への届出——オートロック・宅配ボックス等の利用者登録
鍵交換とあわせて、マンションの共用設備を使うための届出も済ませておきます。オートロックの解錠キー登録、宅配ボックスの利用者登録、駐輪場・駐車場の利用申込などが代表的です。届出先は管理組合の場合と、委託を受けた管理会社の場合があるため、引き渡し時に受け取る書類(管理規約・重要事項に関する調査報告書など)で連絡先を確認してください。
- 必要なもの: 本人確認書類・(駐車場等を使う場合は)車両情報
- お金: 設備により保証金・利用料がかかる場合あり
- 所要の目安: 届出自体は数十分程度。反映まで数日かかることも

ライフライン・引っ越し——「日程」を先に押さえる
次の場面は、日程調整が肝になるライフラインと引っ越しです。
③ 電気・ガス・水道の使用開始手続き
電気と水道は、Webや電話で数日前までに申し込めば間に合うことが多く、比較的融通が利きます。一方でガスは事情が異なります。ガスの使用を始めるには、係員が訪問してガス漏れの有無や機器の安全確認を行う「開栓作業」が必要で、この作業には利用者本人か代理人の立ち会いが原則必須です。電気・水道のような遠隔での切り替えができないため、希望日に予約が取れないことも珍しくありません。引っ越し日が決まったら、真っ先にガスの開栓予約を入れるくらいの意識で動いてください。
- 必要なもの: 契約者情報・立ち会い可能な日時の候補
- お金: 開栓作業自体は無料が一般的(別途、新規契約時の基本料金体系による)
- 所要の目安: 開栓作業は15〜30分程度。予約は繁忙期ほど早めに

④ 引っ越し業者の手配
引っ越し業者は、引き渡し日と入居希望日が決まった時点で早めに見積もりを取っておくのがおすすめです。特に3月前後の進学・転勤シーズンは繁忙期にあたり、希望日の予約が1か月以上前でないと埋まってしまうことも珍しくありません。繁忙期以外の時期でも、土日や月末は人気が集中しやすいので、日程に余裕があるなら平日を検討すると選択肢が広がります。
- 必要なもの: 荷物量の目安・希望日時(複数候補があると調整しやすい)
- お金: 荷物量・距離・時期により変動
- 所要の目安: 見積もり比較に数日、予約は繁忙期なら1か月以上前が目安

お金・手続き——期限のあるものから片付ける
最後の場面は、期限が明確に決まっているお金と行政手続きです。順番を間違えると決済そのものに影響するものも含まれます。
⑤ 火災保険の加入
住宅ローンを利用する場合、火災保険への加入は多くの金融機関で融資の条件になっています。理由は、融資の担保になっている建物が火災や災害で失われた場合に備え、金融機関が債権を保全するためです。決済日(引き渡し日)までに加入手続きを終えておく必要があるため、住宅ローンの本審査が通った段階で、並行して保険会社や代理店に相談を始めるのが実務の進め方です。保険会社は金融機関から紹介されるものに限らず、ご自身で選ぶこともできます。
- 必要なもの: 物件情報(所在地・構造・専有面積など)・保険期間や補償内容の希望
- お金: 保険期間・補償内容により変動
- 所要の目安: 見積もりから加入手続きまで1〜2週間程度を見ておくと安心

⑥ 住所変更等の行政手続き
引っ越し後は、住民票の異動(転入届)を忘れずに行います。転入届は住民基本台帳法第22条により、転入した日から14日以内に市区町村へ届け出ることが義務づけられており、正当な理由なく期限を過ぎると同法第52条により過料の対象になり得ます。あわせて、マイナンバーカードの住所変更、運転免許証の住所変更、必要に応じて金融機関やクレジットカードなど各種登録住所の変更も進めておきましょう。
- 必要なもの: 本人確認書類・(転入届の場合)転出証明書やマイナンバーカード
- お金: 原則不要(証明書の再発行等が必要な場合を除く)
- 所要の目安: 転入届の手続き自体は窓口で数十分程度。14日以内が期限

⑦ 入居前の室内点検・清掃
リフォームを挟まない場合でも、入居前に一度、水回りや建具の動作確認をしておくと安心です。水栓からの水漏れ、換気扇の作動音、窓・収納の建て付けなどを、家具を入れる前の空室の状態でチェックしておくと、不具合があっても対応がしやすくなります。あわせてハウスクリーニングを依頼する場合は、業者の予約も引っ越しシーズンは埋まりやすいため、引き渡し後なるべく早い段階で日程を確保してください。
- 必要なもの: 気になる箇所のメモ(内覧時のメモがあれば見返す)
- お金: ハウスクリーニングを依頼する場合は間取り・広さにより変動
- 所要の目安: 点検は30分〜1時間程度。清掃は業者依頼で半日程度

よくある質問
法律上の義務ではありません。ただし、前の所有者や工事関係者が合鍵を持っている可能性を完全には否定できないため、防犯の観点から交換を強くおすすめしています。特に単身の方やお子さまがいるご家庭では、優先して検討する価値があります。
一般的なシリンダー交換を業者に依頼する場合、部品代と作業費を合わせて1万5千円〜3万円程度が目安です。防犯性の高いディンプルキーへの交換を選ぶと、部品代がやや上がる傾向があります。ご自身でシリンダーのみ購入して交換すれば、5千円〜2万円程度に抑えられますが、取り付けには技術と工具が必要です。
一般的なシリンダー錠であれば、対応するシリンダーを購入し、ドライバー1本で交換できる製品もあります。ただし、オートロックと連動しているタイプや、鍵の種類の見極めに不安がある場合は、無理をせず鍵業者に相談することをおすすめします。
明確な期限はありませんが、引き渡しを受けて鍵を受け取った当日から、入居するまでの間に済ませておくのが安心です。入居後、荷物を入れる前の空室の状態のほうが、立ち会いの日程調整もしやすくなります。
まとめ——7つを「鍵・防犯→ライフライン・引っ越し→お金・手続き」の順で片付ければ迷わない
- 入居前準備は「鍵・防犯」「ライフライン・引っ越し」「お金・手続き」の3場面・7項目に整理できる
- 鍵交換は法律上の義務ではないが強く推奨。費用は業者依頼で1万5千円〜3万円程度、引き渡し当日〜入居前1週間以内が目安
- ガスの開栓は立ち会い必須で予約が埋まりやすい。引っ越し日が決まったら真っ先に予約する
- 火災保険は決済日までに、転入届は引っ越し後14日以内が期限。期限のあるものから先に片付ける
引き渡しから入居までの期間は短く、やることも多く見えますが、1つひとつは特別に難しい手続きではありません。「鍵・防犯」→「ライフライン・引っ越し」→「お金・手続き」の順番で、期限が近いものから片付けていけば、直前になって慌てることはなくなります。
LINEでお配りしている進め方ガイドは、申込から入居までの「いつ・何をするか」を時系列でひと目で見渡せるようにまとめたものです。今回の7項目もこの流れの中に位置づけられているので、あわせて手元に置いておくと、引き渡し後の動き方がさらに整理しやすくなります。
この記事は入居前準備の一般的な説明です。鍵交換の要否や管理組合への届出内容、保険・行政手続きの詳細は個々のケースで異なります。正確な内容は、管理会社・保険会社・お住まいの市区町村窓口に直接ご確認ください。




