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中古マンション購入

【2026年版】中古マンションの探し方5ステップ完全ガイド

中古マンションを買おうと決めたものの、ポータルサイトを毎晩眺めているだけで、何も進んでいない気がしていませんか。物件は次々に出てくるのに、どれも一長一短に見えて絞りきれない——そんな段階で立ち止まっている方は、決して少なくありません。

【2026年版】中古マンションの探し方5ステップ完全ガイド
結論 — この記事の答え

物件探しでまずやるべきことは、物件を見ることではなく条件を決めることです。探し方は「①条件整理→②探す窓口を決める→③比較→④内覧→⑤申込」の5ステップに整理できます。近畿圏では中古マンションの新着が3か月で18,110件登録されており、条件という物差しを持たずに眺め始めると、いつまでも見続けることになります。

この記事でわかること
  • 探し方の5ステップ
  • 条件の決め方と優先順位
  • 窓口の使い分け方
読み終える頃には、自分の「譲れない条件」を言葉にした状態で探し始められ、ポータルサイトと仲介会社の使い分け、内覧の申し込み方、良い物件に出会ったときの動き方まで、迷わず順番に進められるようになります。
公開: 更新: 読了目安:12分
代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川
宅地建物取引士|大阪市で中古住宅の売買仲介を担当

中古マンションの探し方は5ステップ——最初にやるのは「物件を見ること」ではない

最初に結論からお答えします。中古マンションの探し方は、「①条件整理 → ②探す窓口を決める → ③比較 → ④内覧 → ⑤申込」の5ステップに整理できます。

そして、いちばん大事なポイントを先にお伝えします。最初にやるべきことは、物件を見ることではなく、条件を決めることです。多くの方が、まずポータルサイトを開いて物件を眺めるところから始めます。ですがそれは、地図を持たずに歩き出すのに近い進め方です。物件情報という「答え」を先に見てしまうと、自分が本当は何を優先したかったのかが、見た物件に引きずられて分からなくなっていきます。

中古マンションの探し方 5ステップ
  • ① 譲れない条件と妥協できる条件を分ける
  • ② 探す窓口を決める(ポータルサイト/仲介会社)
  • ③ 候補を横並びで比較する
  • ④ 内覧を申し込む
  • ⑤ スピード感を持って動く

5つを、それぞれの目的つきで一覧にすると次のようになります。

ステップやることこのステップの目的
① 条件整理エリア・予算・広さ・築年数の優先順位を決める物件を見る前に「判断の物差し」を持つ
② 窓口決めポータルサイトと仲介会社の使い分けを決める情報の入口を確保する
③ 比較候補を表にして横並びで見る一長一短の物件を同じ基準で並べる
④ 内覧気になった物件の内覧を申し込む写真では分からない情報を取りに行く
⑤ 申込条件に合えば迷いすぎずに申し込む決めるべきときに動けるようにする

①と②は探し始める前の準備、③〜⑤は探し始めてからの動き方です。①②に時間をかけるほど③以降が速くなるので、遠回りに見えてもここを飛ばさないことをおすすめします。

条件整理・窓口決め・比較・内覧・申込の5つのステップを順番に進む道のりを示した図

なぜ手順を決めずに探すと物件探しで疲れてしまうのか

5ステップの中身に入る前に、なぜ手順を先に決めておくべきなのか。理由は3つあります。

1つ目は、単純に物件の数が多いからです。 近畿圏の中古マンションは、2026年1〜3月期の3か月だけで18,110件が新たに登録され、3月末時点の在庫は20,839件ありました。3か月で18,000件超ということは、1日あたり平均200件前後の新着が出続けている計算になります。条件を絞らずに眺め始めれば、際限なく見続けることになるのは当然です。

2つ目は、優先順位がないと1件ごとに判断が揺れるからです。 国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査によれば、中古マンションを取得した世帯が住宅を選んだ理由の最多は「価格/家賃が適切だったから」で69.1%でした。つまり多くの方が、最終的には「この条件に対して、この価格は納得できるか」で決めています。裏を返せば、先に条件が決まっていなければ、価格が適切かどうかも判断できないということです。条件が定まらないまま物件を見ると、A物件では駅距離が気になり、B物件では広さが気になり、と毎回違うところが引っかかって決められなくなります。

3つ目は、決め手を持たないと動くべきときに動けないからです。 同じ2026年1〜3月期に、近畿圏では5,469件の中古マンションが成約しています。良い条件の物件は、あなたが迷っている間にも他の方が検討しています。「これを満たしたら申し込む」という基準を先に持っている人と、その場で一から考え始める人とでは、動き出しの速さが変わります。

だからこそ、①条件整理と②窓口決めを先に済ませ、③以降は決めた物差しに当てていくだけ、という順番にしておくことが、いちばん疲れない進め方です。

条件という物差しを持たずに似たような物件ばかりを眺めて途方に暮れる様子を示した図

まず条件を決める——探し始める前の2ステップ

5ステップのうち、最初の2つは「探し始める前」の準備です。ここが物件探し全体の土台になります。

① 譲れない条件と妥協できる条件を分ける

条件は、大きくエリア・予算・広さ・築年数の4つの軸で考えると整理しやすくなります。この4つについて、「絶対に譲れないもの」と「調整できるもの」を先に分けてください。

決め方の目安調整の余地
エリア通勤・通学の所要時間、実家との距離など「生活が回るか」で決める沿線を1本広げる、駅を1〜2駅ずらすと候補が増える
予算月々の返済額から逆算する。物件価格だけでなく諸費用・管理費修繕積立金も含めて考える上限を上げるより、管理費等の低い物件を探すほうが月々の負担は下げやすい
広さ現在の家族構成と、5〜10年後の暮らし方の両方で考える間取りの区切り方(3LDKか2LDKか)は変えられる場合がある
築年数新耐震基準か(1981年6月以降の建築確認)と設備の更新時期で考える。住宅ローン控除は「昭和57年1月1日以後の建築」が基準築年数そのものより、管理状態と修繕履歴で見るほうが実態に合う

このとき大事なのは、「絶対に譲れない条件」を2つまでに絞ることです。4つすべてを絶対条件にすると、候補がほとんど残りません。逆に1つも決めないと、先ほどの通り毎回判断が揺れます。「エリアと予算は動かさない、広さと築年数は調整する」といった形で、先に決めてしまってください。

築年数をどう考えるかで迷う方は、中古マンションは築何年まで買えるかを整理した記事もあわせてご覧ください。

条件は紙やスマホのメモに書き出してください。頭の中だけで持っていると、良さそうな物件を見た瞬間に条件のほうが動きます。書いたものを見返せる状態にしておくことが、条件を条件として機能させるコツです。

絶対に譲れない条件は少なく、調整できる条件は多く分けることを天秤で示した図

② 探す窓口を決める——ポータルサイトと仲介会社の使い分け

条件が決まったら、次は情報の入口です。国土交通省の同じ調査では、中古マンションを取得した世帯が住宅を探した方法は「インターネット」が63.8%、次いで「不動産業者」が47.5%でした(複数回答)。合計が100%を超えていることからも分かるとおり、両方を併用している方が相当数いるのが実態です。

2つの窓口には、それぞれ得意・不得意があります。

窓口得意なこと不得意なこと
ポータルサイト自分のペースで広く見られる。相場感をつかむのに向く掲載件数が多く、条件が曖昧だと絞りきれない。掲載されていない情報は分からない
仲介会社への相談条件を伝えれば合う物件を絞って紹介してもらえる。物件の背景も聞ける相談する手間がかかる。会社ごとに得意エリア・得意分野の差がある

ここで知っておくと理解が早いのが、レインズ(指定流通機構)という仕組みです。売主と不動産会社が結ぶ媒介契約のうち、専任媒介契約と専属専任媒介契約については、宅地建物取引業法によってレインズへの登録が義務づけられています。登録期限は、専属専任媒介契約なら媒介契約締結日の翌日から5日以内、専任媒介契約なら7日以内(いずれも不動産会社の休業日・レインズ休止日を除く)です。

レインズに登録された物件情報は不動産会社の間で共有されるため、そこに載っている物件であれば、基本的にどの仲介会社を通しても内覧や購入の相談ができます。「この物件はこの会社でしか扱えない」とは限らない、ということです。

1つの物件情報が複数の不動産会社に共有される仕組みを示した図

一方で、一般媒介契約にはレインズへの登録義務がありません。そのため、特定のポータルサイトにだけ出ている物件や、逆にポータルには出さず不動産会社経由でのみ案内されている物件も存在します。ポータルサイトと仲介会社の両方を使う理由は、まさにここにあります。

仲介会社に相談するときは、①で書き出した条件をそのまま伝えてください。「なんとなく良さそうな物件があれば」と伝えると、紹介の幅が広がりすぎて、結局ポータルを眺めているのと同じ状態になります。絶対条件2つを明確に伝えるほど、紹介の精度は上がります。

自分で広く見る入口と、仲介会社に絞って紹介してもらう入口の2つが1本の道に合流することを示した図

実際に探して比較する——候補を並べて内覧へ

条件と窓口が決まったら、いよいよ探す段階です。ここからの2ステップは「絞る」ための作業になります。

③ 候補を横並びで比較する

気になる物件が出てきたら、1件ずつ見るのをやめて、表にして並べてください。1件ずつ見ていると、その物件の良いところばかりが目に入ります。並べて初めて、条件に対する優劣が見えます。

比較表に並べる項目は、次の7つで十分です。

比較項目見るポイント
価格①で決めた予算の範囲に収まっているか
専有面積①で決めた広さの条件を満たすか
㎡単価(価格÷専有面積)同じエリア・同じ築年数帯の他の候補と比べて割高/割安か
築年数耐震基準や設備更新の時期の目安として
階数・向き日当たり・眺望・騒音に直結する
管理費・修繕積立金毎月の負担。ローン返済額に上乗せして考える
駅からの距離表示は徒歩1分=80mの換算。実際に歩くと坂道や信号で変わる

㎡単価は、価格の妥当性を見るいちばん手早い物差しです。ただし、どこの平均と比べるかで見え方がまったく変わります。2026年1〜3月期の成約データでは、近畿圏全体の㎡単価が47.31万円/㎡(成約価格の平均3,206万円)だったのに対し、大阪市は72.32万円/㎡(成約価格の平均4,344万円・専有面積60.07㎡)でした。㎡単価で見ると、市全体の平均で近畿圏平均の1.5倍ほどの水準です。

つまり、大阪市内で探すなら、近畿圏の平均ではなく大阪市の数字を基準にしてください。近畿圏平均を物差しにすると、大阪市では適正な価格の物件まで割高に見えてしまいます。もちろん同じ大阪市内でも、区や駅からの距離で差は出ます。市の平均は「桁が合っているか」を確かめる目安として使い、実際の判断は近隣の成約事例で見るのが確かです。

なお、この段階では価格や広さといった数字で比べられる条件に絞って構いません。管理状態や修繕履歴、住民層といった数字にならない要素は、次の内覧で確認していきます。物件そのものの見極め方は中古マンション購入の注意点をまとめた記事で詳しく解説しています。

複数の候補物件を同じ項目で横並びに比較する様子を示した図

④ 内覧を申し込む

比較表で上位に残った物件は、早めに内覧を申し込んでください。申し込み方は、ポータルサイトの問い合わせフォームから連絡するか、相談している仲介会社に物件名や物件番号を伝えるかのどちらかです。

先ほどの調査には、もう1つ参考になる数字があります。中古マンションを取得した世帯のうち、「インターネットを通じた情報収集」を行った方は74.4%。一方で「インターネットを通じた問い合わせ、説明会・内見・資料等の申込み」までインターネットで済ませた方は36.2%でした。実際に購入した方の多くが、探すのはネットでも、申し込みは電話や仲介会社への相談で動いているということです。ネットで気になる物件を見つけたときに、問い合わせる窓口を先に決めておくと、そこから先が速くなります。

写真と間取り図だけでは分からない情報は、想像以上にたくさんあります。共用部の清掃状態、上下階や隣の生活音、日中の日当たり、駅までの実際の歩きやすさ、エントランスやゴミ置き場の管理具合——これらはすべて、現地に立って初めて分かることです。

内覧の申し込みは、購入の意思表示ではありません。「見てみたい」で申し込んで問題ありませんし、見た結果やめることも当然あります。ここで遠慮してしまうと、比較の材料がいつまでも集まりません。

内覧で何をチェックすればいいかは、LINEでお配りしている「物件の選び方・内覧チェックリスト」に一覧でまとめてあります。当日に持って行くだけで、見落としを防げます。

マンションの室内を内覧しながらメモを取る夫婦

良い物件は早めに動く——迷う時間を短くする

最後のステップは、決めるときの動き方です。ここまでの①〜④を済ませていれば、この段階は驚くほど楽になります。

⑤ スピード感を持って動く

条件に合う物件に出会ったとき、迷う時間を長く取りすぎないことが大切です。中古マンションは同じものが2つとなく、条件の良い物件は掲載から短い期間で申込が入ることも珍しくありません。

とはいえ、「急いで決めろ」という話ではありません。速く動けるようにするために、先に準備しておくという話です。具体的には次の2つです。

  • 申し込む基準を先に決めておく: 「①の絶対条件2つを満たし、㎡単価が近隣の相場と大きく外れていなければ申し込む」といった形で、内覧前に言葉にしておきます。基準があれば、内覧後に一から考え直す必要がなくなります。
  • 住宅ローンの事前審査を先に通しておく: 事前審査が済んでいれば、買える価格帯が確定した状態で探せますし、申し込みの段階でも売主に対して話が進めやすくなります。物件が決まってから審査を始めると、その間に他の方が先に申し込むこともあります。

この2つを済ませておけば、良い物件に出会ったときに「考える時間」ではなく「確認する時間」だけで動けます。

申し込みを入れた後、契約から引き渡しまでにどう進むかは中古マンション契約の流れをまとめた記事で7ステップに整理しています。価格の交渉余地が気になる方は値引き交渉の記事もあわせてどうぞ。

「スピード感を持つ」と「条件を下げる」は別のことです。焦って絶対条件を崩すと、入居後の後悔につながりやすくなります。基準を満たさない物件は、いくら他が良く見えても見送ってください。基準を先に決めておくことは、動くためだけでなく、動かない判断をするためにも役立ちます。

申し込む基準と住宅ローンの事前審査を先に済ませておけば速く動けることを示した図

よくある質問

Q探し始めてから購入までどのくらいかかりますか?
A

一概には言えませんが、条件が固まっている方で数か月、条件を探りながらの方だと1年以上かかることもあります。差がつきやすいのは、実は物件を探している期間ではなく、①の条件整理に費やす時間です。条件が定まらないまま探し続けると期間は延びやすく、逆に条件がはっきりしている方は、条件に合う物件が出た時点で短期間で決まる傾向があります。

Qポータルサイトだけで探しても大丈夫ですか?
A

問題ありませんが、それだけだと取りこぼしが出ます。専任媒介・専属専任媒介の物件はレインズに登録されるため仲介会社経由でも案内できますが、一般媒介契約の物件にはレインズへの登録義務がなく、掲載先が偏ることがあります。ポータルサイトで相場感をつかみつつ、条件を伝えられる仲介会社を1社は持っておくのが、いちばん取りこぼしの少ない形です。

Q複数の不動産会社に相談してもいいですか?
A

購入する側の相談に制限はありません。ただし、同じ物件を複数の会社から紹介されて話が二重になったり、どこに何を伝えたか分からなくなったりすることはあります。まずは2〜3社に相談して、条件の伝わりやすさや返信の速さを見たうえで、メインで相談する会社を絞っていくのが現実的です。

Q同じ物件が複数の会社のサイトに出ているのはなぜですか?
A

専任媒介契約・専属専任媒介契約で売りに出された物件は、宅地建物取引業法に基づきレインズに登録され、不動産会社の間で情報が共有されるためです。共有された情報をもとに、各社が売主側の不動産会社(元付会社)の広告承諾を得たうえで、自社のサイトやポータルサイトに掲載しています。したがって、同じ物件であれば基本的にどの仲介会社を通しても内覧や購入の相談ができます。

Q良い物件を早く知る方法はありますか?
A

条件を仲介会社に具体的に伝えておくことです。レインズへの登録期限は専属専任媒介契約で媒介契約締結日の翌日から5日以内、専任媒介契約で7日以内と定められており、登録された情報は不動産会社がすぐに確認できます。条件を預けておけば、ポータルサイトに掲載が回ってくる前の段階で連絡をもらえる可能性があります。

まとめ——「条件整理→探す→比較→内覧→申込」の順で進めれば迷わない

この記事の要点
  • 中古マンションの探し方は「①条件整理 →②窓口決め →③比較 →④内覧 →⑤申込」の5ステップ。最初にやるのは物件を見ることではなく条件を決めること
  • 条件はエリア・予算・広さ・築年数の4軸で整理し、絶対に譲れない条件は2つまでに絞って書き出す
  • ポータルサイトと仲介会社は併用する。専任・専属専任の物件はレインズで共有されるが、一般媒介の物件には登録義務がないため入口を1つに絞ると取りこぼす
  • 候補は1件ずつではなく表にして横並びで比較する。㎡単価は価格の妥当性を見る手早い物差しになる

物件探しがしんどくなるのは、物件が多いからでも、目が肥えていないからでもありません。判断の物差しを持たないまま、答えのほうを先に見てしまうからです。①で条件を書き出し、②で入口を決めてしまえば、③以降はその物差しに当てていくだけの作業になります。

LINEでお配りしている物件の選び方・内覧チェックリストは、③の比較で見るべき項目と、④の内覧で現地確認すべき項目を1枚にまとめたものです。この記事の5ステップのうち、いちばん手を動かす③と④をそのまま支えるツールとしてお使いいただけます。

この記事は中古マンションの探し方の一般的な説明です。個別の物件情報、媒介契約の内容、住宅ローンの審査基準などはケースごとに異なります。具体的な物件や手続きについては、仲介会社に直接ご確認ください。

代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川

株式会社ファンズハウス代表。大阪市を中心に中古マンション・中古戸建ての売買仲介を行っています。専門用語をできるだけ使わず、購入前に知っておきたい情報を実務目線で発信しています。