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中古マンション購入

中古マンションリフォームの流れ・期間を5段階で解説(2026年)

「中古を買って、自分好みにリフォームする」と決めたあと、次に分からなくなるのが順番と期間です。物件探し・住宅ローン・リフォーム会社選びが同時に動きはじめ、結局いつ入居できるのかが見えません。

中古マンションリフォームの流れ・期間を5段階で解説(2026年)
結論 — この記事の答え

購入からリフォーム入居までは、①物件探し中 ②内覧〜買付 ③契約〜引き渡し ④引き渡し後〜着工 ⑤完成〜入居の5段階です。買いたい物件が決まってから入居まではおよそ3〜6か月が目安。鍵になるのは、工事を始められるのが引き渡し後だけという点。この間、今の住まいの家賃と新居のローンが重なる二重負担期間が生まれます。

この記事でわかること
  • 入居までの5段階
  • 工事は引き渡し後
  • 二重負担の見積もり
読み終える頃には、いつ何を始めればいいかの順番と、入居がいつごろになるか、その間にいくらの期間ぶん住居費が重なるかを、自分のケースで見積もれるようになります。
公開: 更新: 読了目安:11分
代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川
宅地建物取引士|大阪市で中古住宅の売買仲介を担当

中古マンションのリフォームは5段階——物件が決まってから入居まで3〜6か月

先に結論をお伝えします。中古マンションを買ってリフォームし、入居するまでの流れは5段階です。

①物件探し中 → ②内覧〜買付 → ③契約〜引き渡し → ④引き渡し後〜着工 → ⑤完成〜入居

期間は、気に入った物件が決まってから入居まで、およそ3〜6か月が一つの目安になります。内訳はおおよそ、買付から引き渡しまでが1〜2か月、引き渡し後は工事の申請から着工までに数週間、工事そのものが1〜3か月、完成から引っ越しまでが2週間前後。幅が出るのは、ほとんどがリフォームの規模の差です。

段階主にやること期間の目安
① 物件探し中予算枠と希望を決める/リフォーム会社を探し始める人により幅が大きい
② 内覧〜買付構造・管理規約・電気容量の確認/概算見積もり数日〜2週間程度
③ 契約〜引き渡し売買契約・ローン本審査/本見積もりと工事申請の準備1〜1.5か月程度
④ 引き渡し後〜着工管理組合へ工事申請 → 承認 → 着工 → 工事工事1〜3か月程度+申請から着工まで数週間
⑤ 完成〜入居完了確認・引っ越し2週間程度

①の物件探しだけは、条件と巡り合わせ次第で数週間のこともあれば1年を超えることもあります。ここでいう「3〜6か月」は、買いたい物件が決まってから先の期間です。

購入手続きとリフォームの2本の時間軸が引き渡しの日で交わり、その後に工事が始まることを示した図

5段階のあいだ、時間軸は2本走っている

この5段階が分かりにくいのは、性質の違う2つの進行が並行しているからです。

ひとつは購入手続きの時間軸——買付、売買契約、住宅ローンの審査、決済・引き渡し。相手は売主と金融機関で、日程は先方との調整で決まります。もうひとつはリフォームの時間軸——会社選び、現地調査、見積もり、管理組合への工事申請、着工。相手はリフォーム会社と管理組合です。

この2本は、引き渡しの日で交わります。購入手続きが終わったところから工事が始まるので、片方が遅れればもう片方も後ろにずれる。だから「いつ何を始めるか」を先に決めておく価値があります。

自宅のテーブルでカレンダーと手帳を前に、進め方の順番を相談する2人

なぜ「流れ」を先に押さえておくべきか

理由は、やり直しが効かない順番が2か所あるからです。

ひとつは、工事は引き渡しの後にしか始められないこと。引き渡し前の住戸はまだ売主のもので、買主の判断で工事に入ることはできません。採寸や現地調査のような立ち入りも、売主の承諾が前提になります。つまり入居日は「引き渡し日+工期+引っ越し」でほぼ決まるということです。

もうひとつは、リフォーム会社選びは後ろにずらせないこと。物件を買ってから探し始めると、会社の空き状況次第で着工が1〜2か月先になることがあります。しかも会社が決まっていないと、③の契約〜引き渡しの時期に本見積もりも工事申請の準備も進められません。

この2つが重なると、遅れは工期そのものより大きくなります。「引き渡しは済んだのに着工待ち」の期間は、今の住まいの家賃と新居の住宅ローンが両方かかる時間です。会社選びを物件探しと並行させるのは、工期を縮めるためというより、この重なる期間を短くするためと考えてください。

5つの節目が順につながっていく段取りを示した概念図

購入からリフォーム入居までの5段階

各段階で「やること」「このタイミングで決めておくこと」「期間の目安」を順に見ていきます。

① 物件探し中——予算枠とリフォーム会社探しを同時に始める

やることは2つ。ひとつは総額の予算枠を決めること。リフォーム前提の資金計画は「物件価格+工事費+予備費」の総額で考えます。もうひとつがリフォーム会社を探し始めることです。

決めておくことは、リフォームの優先順位です。水回りを全部替えたいのか、間取りから変えたいのか、壁紙と床だけでいいのか。この規模感が決まらないと、物件に回せる金額も工期も決まりません。

住宅ローンにリフォーム費用を組み込める「一体型」を扱う金融機関もあります。この場合、審査の段階で工事の見積書や内容の資料を求められるのが一般的なので、物件が決まってから会社を探し始めると書類が間に合わないことがあります。使う可能性があるなら、この段階で金融機関に相談しておいてください。

期間の目安: 物件探しの期間そのものは人により大きく違いますが、会社探しは2〜3社に絞るまでに数週間みておくと安心です。

空室の内覧で、間取り図を手に壁の上部を見上げて確認する様子

② 内覧〜買付——その部屋で希望の工事ができるかを確かめる

やることは、希望の工事ができる部屋かどうかの確認です。マンションのリフォームは、専有部分の中でも制限がかかる部分があります。見るのは、建物の構造(撤去できない壁があるか)、管理規約と使用細則(床材の遮音性能・水回りの移動・工事の申請手続き)、そして電気の契約容量の3点です。

決めておくことは、リフォーム会社への同行または図面確認の依頼です。「この壁は抜けそうか」「水回りをここまで動かせるか」の当たりを内覧の場で付けてもらえると、買ってから計画を作り直す事態を避けられます。同行が難しければ、間取り図と管理規約を先に渡して見てもらうだけでも違います。

期間の目安: 内覧から購入申込(買付)まで数日〜2週間程度。ここで概算の見積もりを取っておくと、③で本見積もりに進めます。

具体的にどこに制限がかかるか(窓・床・配管・構造・工事の申請の5か所)は、中古マンションのリフォームで管理組合が絡む5つの制限で詳しく解説しています。

平面図と書類一式を机の上に並べて準備している様子の概念図

③ 契約〜引き渡し——本見積もりと工事申請の準備を並行させる

やることは、購入側とリフォーム側の両方です。購入側は売買契約、住宅ローンの本審査と金銭消費貸借契約、そして決済・引き渡し。リフォーム側は現地調査と本見積もり、工事内容の詰め、管理組合へ出す申請書類の準備です。

決めておくことは、工事の詳細と着工日。ここで内容が固まっていないと、引き渡し後に打ち合わせからやり直すことになり、そのぶん着工が遅れます。

期間の目安: 売買契約から引き渡しまで1〜1.5か月程度(住宅ローンを使う場合)。この期間は購入手続きの都合で決まるので、リフォームの検討はこの1か月余りに収める前提で動くことになります。

契約から引き渡しまでの購入手続きそのものは、中古マンション契約の流れ7ステップにまとめています。

引き渡しの場面で鍵が手渡される様子

④ 引き渡し後〜着工——工事が始められるのは所有者になってから

やることは、管理組合への工事の申請と、承認を受けての着工です。

国土交通省のひな形「マンション標準管理規約(単棟型)」は、専有部分の修繕等のうち共用部分または他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものについて、あらかじめ理事長に申請し書面による承認を受けることを求めており(第17条1項)、申請には設計図・仕様書・工程表の添付が必要で(同条2項)、承認は理事会の決議によります(同条3項)。

ここで効いてくるのが申請できる人です。同条が申請者として定めているのは区分所有者なので、買主が正式に申請できるのは所有者になった引き渡し後になります。だからこそ、③の段階で図面と工程表を揃えておく意味があります。

承認は理事会の決議によるため、理事会の開催時期によっては承認まで数週間かかることがあります。マンションによっては引き渡し前に売主経由で事前相談できる場合もあるので、日程が厳しいときは管理会社に確認してみてください。承認を受けずに工事をした場合、標準管理規約のコメントは理事長が原状回復などの措置をとることができるとしています。

期間の目安: 申請から着工までに数週間、工事そのものは規模により1〜3か月程度(次章の表を参照)。

工事を終えた部屋に引っ越しの荷物が運び込まれた状態を示した概念図

⑤ 完成〜入居——完了確認と引っ越し

やることは、工事の完了確認(打ち合わせどおりに仕上がっているか、傷や不具合がないか)と、引っ越しです。気になる点は、その完了確認の場で伝えます。

決めておくことは、今の住まいの解約予告のタイミングです。賃貸は1か月前予告の物件が多いため、工事の完了予定日が見えた時点で逆算します。早く出しすぎると工事の遅れで住む場所がなくなり、遅すぎると二重の住居費が延びます。

期間の目安: 完了確認から引っ越しまで2週間程度。引っ越し業者の繁忙期(3月前後)にかかる場合は、もう少し余裕をみてください。

鍵の交換や管理組合への居住者登録など、入居直前にやることは中古マンションの鍵交換はいつ?入居前準備7つにまとめています。

工事中の室内で、施主と担当者が手元の書類を見ながら進み具合を確認する様子

工期の目安と、延びる・縮む要因

工事期間はリフォームの規模でほぼ決まります。一般的に言われている目安は次のとおりです。

工事の規模工期の目安
壁紙・床の張り替えなど表層中心1〜2週間程度
水回り設備の交換(キッチン・浴室など)2週間〜1か月程度
間取り変更を含む部分リノベーション1〜2か月程度
スケルトン(全面)リノベーション2〜3か月程度

工期には公的な統計がありません。上の数字は一般に目安として言われている幅で、物件の状態・工事の仕様・設備の納期で変わります。契約前に、リフォーム会社から見積もりと一緒に工程表を出してもらってください。

延びるか縮むかを分けるのは、工事そのものよりその前後です。

工期が延びやすい4つの要因
  • リフォーム会社を物件購入後に探し始めた——空き状況次第で着工が1〜2か月先になることがあります
  • 管理組合の承認待ち——理事会の開催時期に左右されます
  • 設備・建材の納期——選んだ製品によっては発注から納品まで数週間かかります
  • 解体後に見つかった劣化——配管や下地の傷みが出ると、追加の工事と費用が発生します

逆に縮めやすいのは、①〜③の準備です。会社選びを物件探しと並行させ、引き渡し前に図面・仕様・工程表を固めておけば、引き渡し当日から申請に動けます。工期そのものを無理に詰めるより、待ち時間をなくすほうが効きます

引き渡しから引っ越しまでの間、今の家賃と新居のローン・管理費が重なる二重負担期間を時間軸で示した図

二重負担期間の資金繰りと、よくある失敗

リフォーム前提の購入で最も見落とされるのが、引き渡しから入居までの住居費です。

引き渡しを受けた時点であなたは所有者になります。住宅ローンの返済は融資実行の翌月から始まるのが一般的ですし(金融機関により異なります)、管理費と修繕積立金も、住んでいなくても所有者として毎月かかります。一方、今の住まいの家賃も、引っ越すまでは払い続けることになります。

二重負担期間の見積もり方
  • 重なる期間=申請から着工までの待ち時間(数週間)+工事期間+完了確認から引っ越しまで(2週間前後)
  • 表層中心の工事なら1〜2か月、スケルトンリノベなら3か月を超えることもあります
  • 重なるのは家賃だけではありません。新居側の管理費・修繕積立金も引き渡し日から発生します
  • 固定資産税・都市計画税も、引き渡し日を基準に売主と日割りで精算するのが一般的です

よくある失敗は3つです。

ひとつめは、物件を買ってからリフォーム会社を探し始めること。着工待ちの期間がそのまま二重負担に乗ります。ふたつめは、引き渡し前でも採寸くらいはできるだろうという思い込み。売主の承諾なしには立ち入れないので、採寸を前提に工程を組んでいると最初からずれます。

みっつめは、工事費の支払い時期を見落とすことです。リフォーム費用は着工前や中間金として支払いが発生することがあり、物件の決済と近い時期に重なります。住宅ローンに組み込む「一体型」でも、たとえば住宅金融支援機構の【フラット35】リノベ(リフォーム一体タイプ)は資金の受け取りがリフォーム工事完了後とされています。中古住宅の代金決済やリフォーム工事費の分割払いでつなぎ融資が必要な場合は、取扱金融機関に相談することになります。いつ・いくら現金が要るかを、契約前に会社と金融機関の両方に確認してください。

よくある質問

Qリフォーム会社はいつから探し始めればいいですか?
A

物件探しと並行してが基本です。理由は3つあります。①内覧に同行してもらえれば「その部屋で希望の工事ができるか」をその場で判断できる、②契約〜引き渡しの1か月余りで本見積もりと工事申請の準備を進められる、③一体型の住宅ローンを使う場合は審査に工事の見積もりが必要になることが多い——のいずれも、会社が決まっていないと動けません。2〜3社に見積もりを取って比べるなら、物件が決まる前から動き出しておくと余裕が生まれます。

Q引き渡し前に採寸だけでもできませんか?
A

売主の承諾が必要です。 引き渡し前の住戸はまだ売主の所有物なので、買主やリフォーム会社が自由に立ち入ることはできません。実務では、仲介会社を通じて売主に依頼し、日程を調整したうえで立ち会いのもとで採寸や現地調査を行うことがあります。承諾を得られる前提で工程を組まず、引き渡し後に採寸する日程でも間に合うかを確認しておいてください。

Qフルリノベーションの工期はどのくらいですか?
A

内装をいったん解体して作り直すスケルトンリノベーションで、2〜3か月程度が一般的な目安です。ただしこれは着工から完成までの日数で、実際にはこの前に管理組合への申請と承認、設備の発注が入ります。引き渡しから入居までは3か月を超えることも珍しくないと考えて資金計画を立ててください。工期には公的な統計がないため、必ずリフォーム会社の工程表で確認してください。

Qリフォーム一体型の住宅ローンとは何ですか?
A

物件の購入資金とリフォーム工事の資金をまとめて住宅ローンで借りる方法です。無担保のリフォームローン単体で借りるより金利が低い傾向があり、返済も1本にまとまります。一方で、審査の際に工事の見積もりや内容の資料が必要になるのが一般的で、取り扱いのない金融機関もあります。住宅金融支援機構の【フラット35】リノベは、一定の要件を満たすリフォームを行う場合に借入金利を一定期間引き下げる制度で、中古住宅を買って自分でリフォームする「リフォーム一体タイプ」は取扱金融機関が限られます。条件と可否は、物件探しの段階で金融機関にご確認ください。

まとめ——5段階と期間が読めれば、資金計画に織り込める

この記事の要点
  • 流れは5段階。買いたい物件が決まってから入居まで、およそ3〜6か月が目安
  • 工事を始められるのは引き渡しの後。入居日は「引き渡し日+工期+引っ越し」で決まる
  • 工期は規模しだいで表層1〜2週間・スケルトン2〜3か月程度。延びる原因は工事より着工前の待ち時間
  • 引き渡しから入居までは、今の家賃と新居のローン・管理費が重なる。この期間を短くするのにいちばん効くのが、リフォーム会社選びを物件探しと並行させること

順番さえ間違えなければ、リフォーム前提の購入は「時間が読める買い物」になります。ご検討の段階でご相談いただければ、間取り図と管理規約の取り寄せから、内覧で確かめる点の整理までご一緒できます。

この記事は一般的な目安をまとめたものです。工期・費用・工事の可否は物件と工事内容ごとに異なりますので、実際の日程はリフォーム会社に、工事の可否と申請手続きは管理会社または管理組合にご確認ください。 当社は不動産仲介会社であり、リフォーム工事の請負は行っていません。

代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川

株式会社ファンズハウス代表。大阪市を中心に中古マンション・中古戸建ての売買仲介を行っています。専門用語をできるだけ使わず、購入前に知っておきたい情報を実務目線で発信しています。