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中古マンション購入

中古マンションリフォーム会社は3つの依頼先から選ぶ(2026年)

中古マンションを買ってリフォームしよう、と決めたところで手が止まるのが「で、どこに頼めばいいのか」です。調べるとリフォーム会社のランキングばかりが並び、1社ずつ比べる前に疲れてしまう——ご相談の場でもよくうかがう声です。

中古マンションリフォーム会社は3つの依頼先から選ぶ(2026年)
結論 — この記事の答え

中古マンションのリフォームの依頼先は、①リフォーム会社に直接 ②ハウスメーカー・量販店系 ③物件を仲介した不動産会社のワンストップの3つに分かれます。違いは自由度・費用の出方・窓口の数です。会社の名前で探す前にどのルートで頼むかを決めるほうが、ランキングを上から当たるより決めやすくなります。どのルートでも、建設業許可・保証とリフォーム瑕疵保険・管理組合の手続きへの慣れ・契約書の相手方の4点は確認してください。

この記事でわかること
  • リフォームの依頼先3つ
  • 自由度・費用・窓口の差
  • 契約前に確認する4点
読み終える頃には、ランキングの上から順に問い合わせるのをやめて、自分に合う依頼先のタイプを決めたうえで、比べる会社を絞り込めるようになります。
公開: 更新: 読了目安:11分
代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川
宅地建物取引士|大阪市で中古住宅の売買仲介を担当

中古マンションのリフォーム会社は「3つの依頼先」から選ぶ

先に結論をお伝えします。中古マンションのリフォームを頼む先は、会社の名前で探しはじめる前に、次の3つのルートに分けて考えると整理がつきます。

依頼先自由度費用の出方(傾向)窓口
① リフォーム会社(専門業者)に直接高い。会社もプランも自分で選べる間に入る会社が少ない分、抑えやすい傾向。ただし会社ごとの差が大きい物件は不動産会社、工事はリフォーム会社の2つ
② ハウスメーカー・量販店系のリフォームブランド中くらい。商品やプランの型から選ぶ形が中心パッケージ価格で分かりやすい。保証や広告の費用も含まれるため、工事の中身によっては割高になることも物件は不動産会社、工事はリフォームブランドの2つ
③ 物件を仲介した不動産会社のワンストップ会社による。自社で施工するか、提携先の範囲で決まる一概には言えない。まとめて頼めるぶん、他社と比べる機会は減りがち物件と工事を1つにまとめられる

①と②は、物件が決まってから自分でリフォーム会社を探すのが一般的な流れです。③は、物件を探している段階から同じ窓口で工事の相談ができます。

どれが正解ということはありません。時間をかけて比べたいのか、実物を見て保証の厚さで選びたいのか、窓口を1つにして手間を減らしたいのか。何を優先するかで、向いているルートが分かれます。

この記事で押さえてほしいこと
  • 会社を比べる前に、3つの依頼先のどれで探すかを決める
  • 違いは「自由度」「費用の出方」「窓口の数」の3つ
  • どのルートを選んでも、契約前に確認する4点は同じ
リフォームの依頼先が3つのルートに分かれることを示す図解

なぜ「どこに頼むか」を先に決めるべきなのか

理由は2つあります。

ひとつめは、比べる軸がそろわないからです。ランキング記事に並んでいる会社は、地域の工務店もあれば、メーカー系のリフォームブランドもあり、仲介とリフォームを両方手がける会社もあります。成り立ちが違えば、見積もりの出し方も違います。明細を細かく出す会社もあれば「一式」でまとめる会社もあり、現地を見てから出すのか、パッケージ価格で先に出すのかも分かれます。ルートを決めずに3社へ問い合わせると、見積もりが3通そろっても比べられない、ということが起きます。

ふたつめは、中古マンションの購入には時間の枠があるからです。購入の申込みから売買契約、決済・引き渡しまでの流れと並行して、リフォームの見積もりを取り、管理組合への工事申請の準備を進め、工事の日程を組むことになります(申請そのものは原則として、引き渡しを受けて区分所有者になってから出します)。

お金の段取りも絡みます。物件代金とリフォーム費用をまとめて借りられる住宅ローンもあり、たとえば【フラット35】リノベは、中古住宅の購入価額とリフォーム工事費の合計額以内が借入額です。借入額に工事費を含める以上、申し込む時点で工事費の見当がついていなければなりません。

そして、いつから相談に乗ってもらえるかが依頼先によって違います。依頼先③なら物件を探している段階から、依頼先①②は物件が決まってから現地調査に来てもらうのが一般的です(購入前の内覧に同行してくれる会社もあります)。先にルートを決めておけば、問い合わせる会社も、動き出す時期も一緒に決まります。

契約から引き渡しまでの全体の流れは、中古マンション契約の流れ7ステップにまとめています。

不動産会社の相談スペースでリフォームの依頼先を相談する様子

リフォームの3つの依頼先

ここからは3つの依頼先を1つずつ見ていきます。比べやすいように、それぞれ「自由度」「費用の傾向」「窓口と保証」をそろえてあります。

依頼先① リフォーム会社(専門業者)に直接頼む

地域の工務店やリフォーム専門会社、水回りや内装など得意分野を持つ会社に、自分で直接頼む方法です。

自由度——3つの中でいちばん高い方法です。間取りの変更からキッチン1台の交換まで、会社もプランも自分で選べます。こだわりたい部分がはっきりしている方ほど、この自由度が生きます。

費用の傾向——自社で施工したり、職人を直接手配したりする会社であれば、間に入る会社が少ない分、費用を抑えやすい傾向があります。ただ、会社の規模や得意分野、見積もりの出し方がばらばらなので、同じ工事でも金額の差が出やすいのもこのルートです。

物件と工事で窓口が2つに分かれることを示す図解

窓口と保証——物件は不動産会社、工事はリフォーム会社と、窓口は2つになります。保証の中身は会社ごとに違うので、書面で確認します。小さな会社も多く、許可や保険の確認は自分で行うことになります(確認の仕方は次の章で説明します)。

気をつけたいこと——物件探しと並行して複数の会社に現地を見てもらい、見積もりを比べ、管理組合への申請も会社と一緒に進める。自由度が高いぶん、手間はいちばんかかります。

依頼先② ハウスメーカー・量販店系のリフォームブランドに頼む

ハウスメーカーや住宅設備メーカーのリフォーム部門、家電量販店やホームセンターのリフォーム窓口に頼む方法です。

リフォームのショールームでキッチンを確かめる夫婦

自由度——中くらいです。用意された商品やパッケージのプランから選ぶ形が中心で、ショールームで実物を見ながら決められるのが強みです。反面、扱う商品の範囲の外は選びにくいことがあります。

費用の傾向——パッケージ価格で総額がつかみやすいのが特徴です。一方で、広告やショールーム、保証の体制にかかる費用も価格に含まれるため、工事の中身によっては割高になることがあります。また、マンションの配管の位置や管理規約の制限によっては、追加の費用が出ることもあります。

窓口と保証——窓口は①と同じく2つです。保証やアフターサービスの窓口が整っていることが多く、工事の後に何かあったときの連絡先がはっきりしているのは安心材料です。ただし、実際の工事は協力会社が担当することも少なくありません。現場に来るのはどの会社か、現場の責任者は誰かは確認しておきましょう。

物件と工事の窓口が1つにまとまるワンストップを示す図解

依頼先③ 物件を仲介した不動産会社のワンストップで頼む

物件探しから購入、リフォームまでを1つの窓口でまとめる方法です。仲介会社が自社でリフォームも請け負う形と、提携するリフォーム会社へつなぐ形があります。

自由度——会社によって違います。自社で施工するなら、その会社の得意な範囲の中で決まります。提携先へつなぐ形なら、提携先の顔ぶれで決まります。提携先が1社だけなら、実質的に施工会社は選べません。

費用の傾向——一概には言えません。注意したいのは、まとめて頼める手軽さから、他社と比べずに決めてしまいがちなことです。ワンストップで出てきた見積もりを、①の会社の見積もりと比べることは自由にできます。

窓口と保証——いちばんの利点は、窓口が1つで済むことです。内覧の段階から工事の目線で物件を見られるので、「買ってみたら思ったほど工事できなかった」を避けやすくなります。管理規約や修繕の記録は、仲介会社が管理会社から取り寄せるのが通常の流れなので、その資料をそのまま工事の検討につなげられるのも強みです。一方で、工事の保証を負うのは仲介会社なのか提携先なのかは、契約書で確かめる必要があります。

複数のリフォームの見積書を見比べる様子

依頼先を選ぶときに確認すること

ルートが決まったら、次は個別の会社を見ます。確認する点は、どのルートでも同じ4つです。

確認すること見るところ確かめ方
① 建設業許可許可の有無・業種国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」
② 保証とリフォーム瑕疵保険保証の範囲と期間・保険を使える事業者か見積書・契約書/保険法人の登録事業者検索
③ マンション工事への慣れ管理組合への工事申請を扱った経験施工事例・打ち合わせでの質問
④ 契約書の相手方工事を請け負うのは誰か工事請負契約書の請負人の欄

① 建設業許可——建設業法では、工事1件の請負代金が500万円未満(建築一式工事は1,500万円未満など)の「軽微な建設工事」だけを請け負う場合は、許可がなくても営業できます。つまり、この範囲の工事なら、許可のない会社が請け負っても違法ではありません。反対に、この範囲を超える工事を請け負えるのは、許可を受けた会社だけです。許可を受けるには、経営業務を管理する体制や、営業所ごとに専任の技術者を置くことなどの基準を満たす必要があるため、許可の有無は会社選びの1つの目安になります。国土交通省の検索システムで、会社名から許可の有無や許可業種などを確認できます。

② 保証とリフォーム瑕疵保険——保証の範囲と期間は会社ごとに違うので、口頭ではなく書面で確認します。あわせて見ておきたいのがリフォーム瑕疵保険です。事業者が加入する保険で、工事中や工事の完了後に第三者の検査員(建築士)が現場を検査し、後から欠陥が見つかった場合は補修費用が事業者に支払われます。事業者が倒産していた場合は、発注者に支払われる仕組みです。引き受けるのは国土交通大臣が指定した保険法人で、保険を使える登録事業者は、一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会の検索サイトで調べられます。

国土交通省の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」も参考になります。登録された団体の構成員は、契約時に必要な書面を交付し、一定額以上の工事では瑕疵保険に加入することになっています(注文者があらかじめ書面で不要と伝えた場合を除く)。登録団体は国土交通省が公表しています。

専有部分の工事を管理組合に申請して承認を受けるイメージの図解

③ マンション工事への慣れ——マンションでは、専有部分の工事でも管理組合の手続きが要ることがあります。国土交通省のマンション標準管理規約では、共用部分やほかの住戸に影響を与えるおそれのある工事は、あらかじめ理事長に申請して書面などで承認を受けることになっており、申請書には設計図・仕様書・工程表を添えます。見落とされがちなのは、承認を受けた工事の後に、その工事が原因で共用部分やほかの住戸へ影響が出たときは、工事を発注した区分所有者の責任と負担で必要な措置をとる、と定められていることです。管理組合の承認を受けていても、この責任は免れません(標準管理規約のコメントは、事後の影響が出た場合の責任の所在と補償を工事の契約書に書いておくよう勧めています)。申請書類を作ったことがあるか、工事の時間帯や養生のルールを事前に確認してくれるかは、打ち合わせで聞いておきましょう。実際のルールは各マンションの管理規約で決まり、その中身は中古マンションのリフォームで管理組合が絡む5つの制限にまとめています。

④ 契約書の相手方——建設業法は、工事の請負契約について、工事内容・請負代金・着手と完成の時期・不具合があった場合の責任や保証保険の定め・紛争の解決方法などを書面にして交付し合うよう求めています。ワンストップで大事なのはここです。窓口が仲介会社でも、請負人の欄が提携先のリフォーム会社なら、工事の責任を負うのは提携先です。誰と契約するのか、不具合のときにどこへ連絡するのかを、契約前に確認してください。

依頼先①か②で頼むなら、見積もりは2〜3社を目安に取ると比べやすくなります。比べるのは合計額ではなく明細で、同じ工事範囲・同じ設備のグレードになっているかを見ます。中身が分からないときは、国土交通大臣指定の相談窓口「住まいるダイヤル」のリフォーム見積チェックサービスが使えます。着工前・契約前の見積書(1〜2通)を、建築士の相談員が電話で確認してくれるもので、無料です。

空室のマンションで図面を囲んでリフォームの打ち合わせをする様子

結局、どの依頼先が向いているか

ここまでを踏まえた向き不向きは、次のとおりです。

こんな方には、この依頼先
  • 時間をかけてでも比べたい・間取りまでこだわりたい方——① リフォーム会社に直接
  • 実物を見て決めたい・保証とアフターの窓口を重視したい方——② ハウスメーカー・量販店系
  • 物件探しから工事までの窓口を1つにしたい・買う前に工事の可否を知りたい方——③ ワンストップ

3つのルートは、どれか1つしか選べないわけではありません。依頼先③の窓口で物件と工事の相談を進めながら、依頼先①の会社にも見積もりを頼んで比べる、という組み合わせもできます。大事なのは、自分がどのルートで決めようとしているのかを分かったうえで動くことです。

もうひとつ実務的なことを言えば、どのルートでも、物件そのものの制約を先に確認しておくと手戻りが減ります。床材の遮音等級の決まりや、水回りを動かせる範囲は、管理規約と建物の構造で決まります。ここを知らないまま見積もりを取ると、管理組合の申請の段階でやり直しになりかねません。物件選びそのものの注意点は、中古マンション購入の注意点7つをあわせてお読みください。

リフォームを考えているなら、物件を探しはじめた段階で仲介会社に「リフォーム前提です」と伝えておくのがおすすめです。どのルートを選ぶ場合でも、管理規約や修繕の記録を早めに取り寄せてもらいやすくなります。

3つの依頼先を組み合わせて使えることを示す図解

よくある質問

Q物件を買った不動産会社にリフォームも頼むと、費用は安くなりますか?
A

一概には言えません。窓口が1つで済むぶん手間は減りますが、金額は実際に施工する会社と工事の内容で決まります。ワンストップで出てきた見積もりでも、リフォーム会社の見積もりと比べることはできますので、気になる場合は同じ条件で1社以上に見積もりを頼んでみてください。

Q相見積もりは何社くらい取ればいいですか?
A

2〜3社が目安です。多すぎると、現地調査の日程調整と見積もりの読み比べだけで時間がかかり、物件の購入スケジュールに間に合わなくなることがあります。依頼するときは、工事の範囲と設備のグレードをそろえて伝えると、比べやすい見積もりが返ってきます。

Qワンストップだと、工事の質は落ちませんか?
A

ワンストップかどうかで工事の質が決まるわけではありません。質を左右するのは、実際に現場を担当する会社です。仲介会社が自社で施工するのか、提携先に任せるのかを確認したうえで、その施工会社の建設業許可・リフォーム瑕疵保険・マンション工事の経験を、依頼先①(リフォーム会社に直接)を選ぶときと同じ目線で見てください。

Qリフォーム会社は、物件探しの前から探しておくべきですか?
A

どのルートで頼むかは、物件探しの前に決めておくのがおすすめです。一方で、個別の会社に見積もりを頼むのは、物件の候補が出てからで構いません。現地を見ないと正確な見積もりは出ないためです。依頼先③のワンストップを選ぶなら、物件探しと同時に相談を始められます。

まとめ——会社を探す前に、3つの依頼先から自分に合うルートを選ぶ

依頼先を決めるための4つのポイント
  • 依頼先は①リフォーム会社に直接 ②ハウスメーカー・量販店系 ③仲介会社のワンストップの3つ。会社を比べる前にルートを決める
  • 違いは自由度・費用の出方・窓口の数。どれが正解かは、何を優先するかで決まる
  • 依頼先①②で頼むなら、見積もりは2〜3社を目安に、合計額ではなく明細で比べる
  • どのルートでも、建設業許可・保証とリフォーム瑕疵保険・管理組合の手続きへの慣れ・契約書の相手方の4点を契約前に確認する

依頼先の見当がついたら、次は「その工事にいくらかかるか」です。工事の種類ごとの費用の目安は、この記事の特典(リフォーム費用と後悔回避ガイド)に一覧でまとめてありますので、見積もりを取る前の手元資料としてお使いください。

この記事は、リフォームの依頼先の選び方についての一般的な説明です。実際の費用・保証の内容・工事の範囲は、依頼を検討しているリフォーム会社・仲介会社に、見積書と契約書でご確認ください。管理組合への申請が必要かどうかは、そのマンションの管理規約で決まります。

代表取締役 加川 将嗣
この記事の監修者
代表取締役 加川

株式会社ファンズハウス代表。大阪市を中心に中古マンション・中古戸建ての売買仲介を行っています。専門用語をできるだけ使わず、購入前に知っておきたい情報を実務目線で発信しています。